「保険代理店をやっています。保険の契約を取る上で、商談が重要だと思っています。 雑談であればお客さんが聞いてくれるのですが、商談になると断られてしまいます。 商談がうまくなるには、どんな勉強をしたらいいでしょうか?」という読者さんの質問に答えました。
目次
「話すのが上手い」は重要じゃない
さえ:こんにちは。ナビゲーターのさえです。
木戸先生よろしくお願いいたします。
木戸:よろしくお願いします。
さえ:お願いします。
木戸:今日は何でしょう。
さえ:保険代理店をやっています。保険の契約を取る上で、商談が重要だと思っています。雑談であればお客さんが聞いてくれるのですが、商談になると断られてしまいます。商談がうまくなるには、どんな勉強をしたらいいでしょうか?
木戸:色々な原因がもしかしたらあるかもしれないですよね。
さえ:でも、雑談だとお客さんも聞いてくれるんですよ。
木戸:それが商談になると断られるんですよね。
さえ:だから話すのが下手じゃないんじゃないかなと私は思うんですけど……
木戸:さえちゃんは原因は何だと思いますか?
さえ:私ですか?(苦笑)
私は基本的に雑談ができない人なので(笑)
木戸:いや、これは問題は雑談じゃなくてその後の商談の話……(笑)
さえ:商談は特にできないですよ(笑)この人は雑談もできてすごいなあと思ってたんですから。雑談ができるんだったら商談も……(できるんじゃないか)と思って。
木戸:今「話すのが上手じゃないですか」って言ったじゃないですか。一般的によく言われてるのは、話すんじゃなくて、聞くんですっていうのがね。
さえ:お客さんの話を聞くってことは、質問しないと聞き出せないじゃないですか。
木戸:質問して、お客さんにいっぱい喋ってもらう。
さえ:そうそう。
木戸:多分ここまでは、この方は「どんな勉強をしたらいいですか?」というくらいの人なのですごく勉強されてる方だと思うんですよ。だから今の話もすでに知っていると思うんですよ。
「自分がいっぱい喋るんじゃなくて、いかに質問をしてお客さんにいっぱい喋ってもらうか」ってことは多分知ってると思うんですよね。その時に皆さんが一番見落としがちなところがあるんですよ。
営業マンが見落としがちなこと
さえ:どんなところですか?
木戸:「間」なんですよ。
さえ:間?
木戸:間。
さえ:どんな間ですか?
木戸:・・・・・・こんな間。
質問をするじゃないですか。お客さんがすぐ答えないと、多くの人は喋っちゃうんですよ。「いかがですかね~?」と言ってちょっと間があると、「やっぱり○○で△△ってことなんでしょうかね?」とか。
さえ:不安になっちゃいますよね。
木戸:そう、その通り。「間」が不安になってしまって、ついつい喋っちゃうんですよ。実は「間」っていうのはすごく大切で、お客さんが考える時間なんですよ。それを邪魔しちゃいけないんですよ。
さえ:じゃあ長~い時間考えてるのもず~っと付き合わなきゃいけないんですか?
木戸:それってどうしても今みたいに極端に考えちゃうんですよ。「これいかがですかね?」っていうのを30分も黙ってる人はいないので。
さえ:いないですか?
木戸:そんなことないですから(笑)そういう思い込みみたいなものがあるので、どうしても「間」が空けられない。30分も待たなくたって、もう少し、ちょっと待ってあげれば言葉が出てくる。
さえ:話しだしますか?
部下との関係を良好にするのも「間」
木戸:そうなんですよ。すごく見落としがちです。
これはお客さんとの関係じゃなくても、部下との関係でもそうです。
さえ:部下との関係……?
木戸:部下にも、「お前これどうなんだ?」と聞いて、部下が考える時間がもったいなかったりだとか、焦れったかったりして、「遅いなあお前、○○なんだよ」みたいな。そうではなくて、相手が喋るのを待ってあげるっていうのは、実はすごく大切な時間なんですよ。
さえ:ということは今回のタイトルにあったリズム崩しというのは、「待ってあげる」ということですか?
リズムを崩して待つ
木戸:テンポよく話してないと、気がすまないとかあるかもしれないけど……リズムを崩すんですね。そういう意味でのこの「間」ですよね。
さえ:じゃあこんなリズム崩しってありますけど、結局、“問いかけをしたら必ずお客さんに考える時間を与えて、待ってあげる”ってことですか?
木戸:そうそう。結構お客さんは話してくれますし、「あ、この人は私の話をちゃんと待ってくれる人なんだ」って印象も与えられるんですよね。
さえ:そこで追加の質問とか一切せずに、本当に「黙る」だけ?
木戸:「黙る」というかは「待つ」ってことですよね。
さえ:まとめると、商談の時、質問をします。質問をしたら、必ずお客さんが考える時間を与えるために待ってあげるということで、リズム崩しをお客さんのためにしてあげましょうということでよろしかったでしょうか?
木戸:そうです。
さえ:分かりました。ありがとうございました。