「フェイシャルやアロマトリートメント中心のサロンオーナーです。ここ数ヶ月間、お客さんのリピート率が下がり始めて悩んでいます。実はお店で働いていたやり手で古株のセラピストさんが辞めてからなんです。どうしたらリピート率を上げることができるでしょうか?何かいいアドバイスがあったら教えてください。」というオーナーさんからの質問に答えました。
目次
すぐに効果が出る方法
さえ:こんにちは。ナビゲーターのさえです。木戸先生よろしくお願いいたします。
木戸:よろしくお願いします。
さえ:お願いします。
木戸:今日は何でしょう。
さえ:オーナーさんからの質問です。
「フェイシャルやアロマトリートメント中心のサロンオーナーです。ここ数ヶ月間、お客さんのリピート率が下がり始めて悩んでいます。実はお店で働いていたやり手で古株のセラピストさんが辞めてからなんです。どうしたらリピート率を上げることができるでしょうか?何かいいアドバイスがあったら教えてください。よろしくお願いいたします。」という質問です。
木戸:私もこの相談を聞いて思い出しましたよ、リフォーム会社やってた時のことを。売上がグーンと上がった時に一番売れる営業マンが辞めちゃって。
さえ:そうだったんですね。
木戸:そしたら会社の売上が半分になってね。
さえ:その営業の方がすごかったってことですか?
木戸:だから一人の営業マンに頼るようなそういう経営をしていたらいけないなと思ってね。
さえ:じゃあこの方も一人のセラピストさんに頼るような経営をしてちゃいけないってことですね。
木戸:会社の仕組みを回す中で社員がいるみたいな、力のない営業マンでも会社の仕組みで売上が上がるような。
さえ:力のない社員でも会社の仕組みで売上を上げることができるんですか?
木戸:そうそう、勉強になりましたよ。そういうことがあって。
さえ:会社の仕組みづくりってことですか?
木戸:ただ今日話すのは、この方と似たような業種で日本全国に整体サロンのチェーン店があって、そこでセラピストとして働いてる人の事例なんですけれども。
その人が今日これからお伝えすることをやったことによって、リピート率が6倍になったんですよ。
さえ:リピート率が6倍!?
木戸:たった2ヶ月くらいで。
さえ:2ヶ月で6倍!?何をやったんでしょうか?
木戸:それをお伝えした方が、この方も早く結果を出したいと思いますから。仕組みづくりとなるとちょっとやっぱりね……。
さえ:仕組みづくりって時間がかかるんですか?
木戸:ちょっと時間がかかるんでね。
さえ:じゃあその前に。
木戸:盛り返せるように。
さえ:ぜひお願いいたします。
無意識に脅しているかも
木戸:たぶんこの方も色々な問診はやってると思うんですよ。
さえ:新規のお客さんとか、既存のお客さんにも「今日の調子はどうですか?」みたいな?
木戸:うん、あとは新規の場合は必ず「今までどうやってたんですか?」とかそんなことをいっぱい聞きながら、「その原因ってこういうところにあるんですよ」とか。それが「こんなことをやったら良くなるんですよ」だとか。「このまま放っておいたらどうなっちゃいますよ」だとか。そういうノウハウはもう知ってると思うんですよね。
木戸:実際私も色々なところで整体を受けると、結構こういう問診は決まったパターンでね、「みんなちゃんとやるんだな」みたいなね(笑)だけどもそれをやったからと言って、みんながリピートするかと言われたらそれは違いますよね。
さえ:木戸先生も色々なところで受けてるって言ってましたよね。
木戸:そう、受けてるし、クライアントにもそういった方がいるので。面白いのが、多くは「今までどうしたんですか?」とかの問診でパターン的なものがあるんですよ。リピートされないお店の人は、「このまま放っておいたらどうなるか?」ってことをすごく強調するんですよ。極端に言うと脅しのように聞こえちゃう。あんまり行きたい気持ちにならない。
さえ:行きたいどころか、怖いですよね。
木戸:営業マンで言うと売り込みをしているような。
そこを一生懸命言われると、どんどん気持ちは離れますよね。
そう言うのが慣れちゃってて、自分では脅しで言ってないつもりなんだけど、お客さん側からすると脅しになってたりすることがある。ただ、そのクセを直そうと思っても意外と直らないんですよ。
さえ:長年やってることですからね。
木戸:それで、そっちのクセを直そうとするよりかは、もっと「気にかけること」をいっぱいした方がいいんじゃないかなと思ったんですよね。
さえ:具体的にどんなことを気にかければいいんですか?
売り込むより気にかける
木戸:そこで彼に伝えたのが、横に寝て首を曲げてくださいとか、枕を下に敷いてくださいだとか体勢を変えたりした時に、「首痛くないですか?」というのは必ずみんな聞くんですよ。1分くらいは痛くなくても、2分くらい経ったら痛くなることってあるじゃないですか。
さえ:姿勢がずっと固定されちゃいますからね。
木戸:だからあれは何度も聞く必要があるんですよ。
さえ:何度も?
木戸:1回「首は痛くないですか?」と聞いて「大丈夫です」と言われたから「あ、大丈夫なんだ」と判断するんじゃなくて、1分経ったら痛くなってる可能性もあるんですよ。「今1分経ちましたけど、首大丈夫ですか?」ともう1回聞いてあげる。実はこれをやってるところって無いんですよ。
さえ:そういえばそうかも。私もそんなに数多くないけど、何回か行った記憶をさかのぼっても……たしかに1回は聞かれますよ。
木戸:そう、1回はみんな言うんですよ。
さえ:1回は聞かれて、全身だったらまず背中からやって、また表に戻った時に、「首の位置大丈夫ですか?」って聞かれるけど、そこから終わるまで聞かれないかも。
木戸:そうやって何度も何度も聞いてあげることって、実は誰もやってないんですよ。誰もやってないし、実はそこがすごい気にかけなんですよ。多くの人は1分経って「あ、痛いな」と思っても言わないんです。
さえ:言えないんでしょうね。
木戸:私もどちらかというと小心者タイプなので、「どこか苦しかったりしたらいつでも言ってくださいね」って言われて、「分かりました~」と言いつつ言わないんですよ。
さえ:うん、言いづらい。
気にかけを重ねて心もほぐす
木戸:だからそこを2回、3回、4回と聞いてあげるんですよ。そうすることによって、4回聞かれた時に「(何度も言ってくれてるし……)」「首ちょっと痛いです」って言えるんです。言ったことによって、楽な体勢になれる訳じゃないですか。それに「今まで色々な整体に行った時は誰も言ってくれなかったけど、この先生はいつも聞いてくれるなあ」となる。そこまで気にかけた上で、「放っておいたらこうなりますよ」と言ったらスッと入ってくるようになる。
さえ:皆さん気にかけ無しにいきなり「放っておいたら」と売り込み・脅しみたいなことから入るからいけないということですか?
木戸:気にかけることはしてるんですよ。「痛かったり苦しかったりしたらいつでも言ってくださいね」というのは1~2回くらいは必ず言うんですよ。だけれども4回・5回・6回と言う人は居ないんですよ。
さえ:じゃあ気にかけを4回・5回・6回言うということですか?
木戸:(首を横にした時などに)「大丈夫ですか?苦しくないですか?痛いところはないですか?」と何回か聞いて、また体勢変わる訳じゃないですか。その都度聞いてあげることが大事。
さえ:まとめると、こちらの方はフェイシャル・アロマトリートメントさんなので、何度も「苦しくないですか?」と体勢をきちんと聞いてあげる。何度も何度も何度も聞いて、決して売り込みではないけれども、「これからも続けないとこうなりますよ」
みたいな提案みたいな形をすればいいっていうことでよかったですか?
木戸:それは言わなくてもみんな知ってることなので。必要ないです。
さえ:じゃあ気にかけだけでいいんですか?
木戸:誰も知らないのが「何度も言うことの大切さ」。これに誰も気づいていないんですよ。これめちゃくちゃ簡単だと思わないですか?
さえ:「気にかけ」だけですもんね。
木戸:彼は本当にそれをやっただけでリピート率が6倍になったんですよ。
さえ:すごい!
木戸:それだけ簡単なことで効果があるのでぜひ取り入れてほしいです。
さえ:たった一つのこと「気にかけしましょう」ということでよろしかったでしょうか?
木戸:そう、バッチリです。
さえ:分かりました。ありがとうございます。