「提案した数と契約の数は比例する。これが保険営業成功の秘密だ!」と、保険営業はいつも上司にゲキを飛ばされ目標達成を強いられます。保険セールスレディの加藤さんもその中の一人でした。
「なんとしてでも提案をしないと・・・」と自分に言い聞かせてやってきた加藤さんは、その保険営業成功の秘訣がストレスになっていました。
しかし一生懸命提案をしても契約が決まらず、営業成績ゼロの月が続きました。夫の収入の助けになればと思って始めた保険営業。
助けになるどころか家事もできず帰って足を引っ張ることになってしまいました。あと6ヶ月でクビを宣告される状態になりました。「私にはやっぱり保険営業はムリなのか・・・。」
そんな状態から「即効使える営業トーク」を始めて、給料が2倍、ボーナス3倍になった加藤さんの保険営業成功の秘訣をお伝えします。
目次
60日で営業成績が3倍になった、売れる営業トークの逆転発想とは?
保険営業歴5年の加藤さんの営業先は、法人がメインです。
これまでの営業成績は、社内でも下の方で、契約がゼロの月も、結構ありました。
保険契約をたくさんとれる人は、一契約あたりの歩合の単価が高くなります。
加藤さんは、営業成績が下の方なので歩合単位も下のクラスです。
さらには、あと半年で査定の数字に達しないと、クビになりかねない状態でした。
「新規のお客さんを開拓するには、営業アプローチの仕方とか、何か勉強しないと、このままでは、営業成績は伸びない」
そこで加藤さんは「即効使える営業トーク」を学ぶ決意をしました。
その結果、たった60日で営業成績は3倍になり、給料2倍!
ボーナス3倍と大きく飛躍することが出来ました。
では、加藤さんはどんな営業トークをしたのか?
ズバリ答えは提案数を3分の1に減らしたんです。
保険の提案書は、一人につき5種類の資料を作成するので、最低でも20~30分は時間がかかります。半分ムリヤリ提案を勧めて1日5件の提案書を作成となると1日仕事になります。
そんな無駄がなくなり、無理をして提案する事を一切やらなくなったのでストレスが一気に減り、1人のお客さんに集中出来るようになりました。
営業本に書いてある紹介お願い営業トークを実践するが・・・
加藤さんが実践した即効使える営業トークを公開する前に今までの営業トークをお伝えします。
そのことにより、売れる営業トーク、売れない営業トークの違いがしっかり理解出来るようになります。
アポなしで保険営業に行っても邪険にされるだけで、2回目に訪問するきっかけがつかめない加藤さん。上司には「宿題もらえば二回目の訪問は楽にできるよ。」と言われましたが、どうやって宿題をもらったらいいかわかりません。
そこで先輩に相談するのですが、「何か保険の話でもして、今度持ってきます、と言えばいいんだよ」と言われる程度。それがわからないから聞いているのに、いつも答えにならない回答ばかり。
先輩に相談してもあてにならないので加藤さんは、行きやすいお客さんのところに行って、お願いしようと考えました。しかし依頼の仕方がよくなかったのか、紹介もしてもらえませんでした。本やネットで探した営業本には「契約書にサインする時に紹介をお願いする」と書いてありました。
実際にお客さんが契約書のサインしている時に言ってみました。
すると、サインを書いていたペンが止まって、「そういう時に言われても、困るよ。」と言われてしまいました。
違うお客さんの時も同じように言うと、
「この記入が終わってから言ってくれない?」と言われる始末。
「これはダメだな」と思いました。
そこで契約書を書き終わった後に紹介のお願いトークをするように変えてみました。
「・・・それで、社長さんのお知り合いでどなたかご紹介いただけないかと・・・。」
「あ~、じゃあ心がけとくよ。」
期待して待っているのですが2ヶ月経っても3ヶ月経っても何の連絡もありません。
「待っていたのではダメだ、やっぱり直接会わないと。」そう思い、訪問して言ってみました。
「この前、心がけとくよ、と言われてましたけど、どなたかいましたか?」と聞いても、「今ね、ちょっといろいろ声はかけてみようかなと思っているんだけど。」という回答。
「これ以上は、しつこく言えないな」と思いました。
成績が上がらないまま時間だけがどんどん過ぎていきます。
自分の頭で考えても限界がある、ノウハウを持っている人から教わろう。ネットで検索をしたりブログやフェイスブックで営業トークを教えてくれる人を探しました。そんな時、「即効使える営業トーク」を見つけたのです。
「あの先生も絶賛しているくらいだから、間違いないな」と思って決めました。
「人と人との関係を作る」という方針が、「まさしく今、自分に欠けている」と思い、勉強したくなりました。
信頼関係ができているお客さんであれば、アプローチすることができます。
しかし新規のお客さんには、どうアプローチしていいかわからず、どう関係づくりをすればいいのかわかりません。新規のお客さんと関係を作る営業トークを徹底して習得しようと加藤さんは思いました。
営業トークを最大限に活かすための対象者設定
「即効使える営業トーク」を実践するのに一番最初にやったことは、対象者設定でした。新規開拓をどこでするか?ということです。
加藤さんが今持っている名簿を確認しました。すると300人もの数の名簿があることが分かりました。
前任者から引き継いだお客さんが8割、自分で新規開拓したお客さんは2割です。
その中で加藤さんが契約に関わったお客さんは100人くらい。
残り200人は、何回かしか行ってないか、未訪問でした。
白地で新規開拓するより、この200人にアプローチした方が可能性が大きいです。ここに、「即効使える営業トーク」を実践することに決まりました。
まず最初に、「即効使える営業トーク」とツールの効果を体験するのと練習の意味で、信頼関係のできている仲のいいお客さんにアプローチしました。
すると、「へえ~!すごいね!」と、すごく褒められました。
「あっ、こんなに反響があるんだ」と驚きました。
そして、「帰り際の営業トーク」を使ったら、お客さんは笑顔になり、本当に即効使えるんだな、と感心しました。
そのお客さんに「ちょっと、これ読んでください」と2日連続で訪問しました。
「え?また来たの?」と思われるんじゃないかと躊躇する気持ちがあったんですが、「わざわざ持って来てくれたの?」と、喜んでもらえたんですね。
「これは本当に効果がある!早く、未訪問のお客さんにも試したい!!」久しぶりにワクワクした気持ちになりました。
新規客の関係をつくる営業トークは意外と簡単
未訪問のお客さんにいよいよアプローチする時が来ました。
具体的なアプローチのやり方は、「即効使える営業トーク」で挨拶をしてツールを渡す。そして「帰り際の即効営業トーク」を言って帰る、といった簡単なものです。
これを定期的に続けます。本当に簡単なものなので、これで保険の話につながるのかが不安でした。
未訪問のお客さんの中に、食品販売業を営む女性社長さんがいました。初めて訪問したとき「私、保険嫌いなの。」と冷たく言われ、そのまま話を続けようともせず、すぐに帰りました。
やっぱり新規はきついと思いました。また次に訪問することを考えると気が重いです。
でも、勇気を振り絞り2回目の訪問をしました。女性社長さんは無言です。それでも「即効営業トーク」とツールを渡すことは続けます。帰り際のトークも忘れません。
こんなことを繰り返すこと5回、その日も同じことをして帰ろうとしたとき、「あなた相続のこと知ってらっしゃるの?」と女性社長さんに聞かれました。最初、言っている意味が理解できず「は!?」と聞き返してしまいました。焦る気持ちを抑えて言いました。
「うちの会社は相続について詳しい税理士さんと提携しているので、良かったらご紹介しますよ。」と。すると、「じゃあ、この先お願いすることになったら、相談するわね。」今まで、相続の相談をお客さんの方からされたことは一度もありませんでした。
「即効使える営業トーク」の威力に驚きました。
超簡単な「即効使える営業トーク」で次々と保険の話が舞い込む!
「即効使える営業トーク」で挨拶をしてツールを渡す。
そして「帰り際の即効使えるトーク」で帰る。
この単純なことを3~5回続けると面白いくらいにお客さんの方から保険の話をしてくるようになりました。
建築業60代社長は3回目の訪問で便秘の話になりました。そこで、娘がやっていた便秘解消法をコピーしてお渡ししたら数日後にお届けしたらとても喜んでいただけました。
その後、2~3回訪問したときにこんな話が出ました。「妻がもうじき60歳になるんで、持病もあるし、この先今のままじゃ不安なんだよ」という相談です。
その社長さんは「保険は嫌いだ」と言っていた方でした。そんな社長さんから保険の話が出たので、びっくりしました。
実は、ご主人である社長さんも、がんを患った経験があり、奥さん自身も、持病を患っていて、心配だったようです。「これから60前と60後だと確率的には違ってくるよね」と言って、医療保険プラスがん保険も追加で契約になりました。
提案書の数は3分の1でも、保険契約数は3倍に!
今までは、「会社は絶対契約をもらうぞ!」と挑んで、
一生懸命提案しても、契約につながりませんでした。
保険の提案はしないで、お客さんの話をよく聞いたり、
健康に関するお役立ち情報を持って行ったりしたら、
お客さんの方から相談を受けるようになりました。
最初は、「こんなことで契約になるのか」と心配でした。
でも自分がこれまでやったことないことだし、
「やってみないとわからない」と思ったのです。
「信じてやれば、絶対何かあるかな」と。
「すぐ契約がとれる」とか、「断られない営業法」の本も読みましたが、
「ちょっと違うな」という違和感がありました。
人を脅して、契約がとれるものではありません。
やはり人と人との関係を築かないと、難しいと思いました。
翌日、提案を約束していたお客さんに「明日提案書を持っていくのは、やめましょう」と塾長から、アドバイスされたこともありました。
その時は正直いって「これを逃したら」という思いがありました。
「とにかく満足して喜んでもらえて、加藤が担当でよかったって思ってもらえるような提案をさせていただきたいんです。まずもう少し、会社のこと、社長のこと、奥さんのこと、社員への思いについて聞かせてください」と伝えたら、喜んで話してくれました。
いろいろ聞いた上で「じゃあ、こういうのはどうですか?」
「こういう時にはこういう風に使えます」と説明したら納得してもらえました。
提案する以前に、お客さんの話をじっくり聞くことができ、
それを踏まえての設計書を提案して、すぐ成約になりました。
結果的に満足してもらえてよかったです。
この経験をきっかけに、「お客さんのことはしっかり聞こう」と思いました。
今までは聞いているようで、お客さんの話を聞いてなかったんです。
お客さんの話を聞いた上で、先を見据えた提案をやっていく必要があることを、実感しました。
すぐに提案しないのは、気持ちも楽になります。
『あなたレター』で、自分のことをさらけ出しているので、お客さんも、自分のことを話してくれるようになります。
これまでは査定月に、お客さんにお願いして、よくしていただいているお客さんに、契約をもらったこともあります。
査定月の月末の9月30日に契約をお願いして、無理を言って、本当に申し訳なかったと思っています。
そういう無理な営業は、もうしたくないと思いました。
これまでは1回訪問したお客さんと、親しくなることはありませんでした。
提案書をたくさん作成しても、契約ゼロの月もありました。
20日過ぎくらいに「やばい」と思って、提案する件数を、増やしたりもしていました。
お客さんの話を聞いてから、提案するようになり、提案書を作成する数も、3分の1に減りました。
提案したものは、ほとんどクロージングにもっていけるようになりました。
今では、1回訪問したお客さんとも親しくなれて、2回目に訪問するきっかけも、作れるようになりました。
提案書をいっぱい作っても、契約がとれない保険営業マンには、
「設計書を作らない方がいい」と伝えたいです。
上司には、「設計書を作れ、作れ」と言われるかもしれませんが、
早い段階に出すと、お客さんに嫌われてしまいます。
とにかくまず最初は、お客さんと仲良くなることが大切です。
相手の話をじっくり聞いて、困っていることがあって、
自分で役に立てることがあったら、アクションを起こすことが一番です。
そうした信頼関係の積み重ねが、契約につながるんです。