文章を書くことが昔から大の苦手な男が3人います。沼田さん、等々力さん、私木戸の3人です。
この3人が、どういうわけかライティングの世界に触れるようになり、自分の興味のあること好きなことだけを書いて、3人合わせて20億円以上を売り上げています。
我々は物心がついたときから親や学校の先生、身近な大人から
「お金を稼ぐためには嫌と思うこと我慢しないとダメ」
「好きなことをしてたんじゃお金は稼げない」
「楽しんでなんかいたら稼げない」
と刷り込まれてきました。
その呪縛からどう脱すことができ、どんなきっかけで苦手だった文章を好きになったのか3人で話をしました。
では最初にこの3人が現在、どんなライティングをしているのかをお伝えします。
沼田:ライティングの世界に入ったのが35歳の時なので、20年くらいやってます。ネットライティングがベースで、いわゆるノウハウライターです。
恋愛系、文章系、ブログ系、あとコンピューターのプログラムやゲームに関するノウハウを書いていました。
今は、小説を書くサイトに小説を書いていたら、そのうちの一つにオファーが来て、本になることが決まっているので、小説家になりますね。
等々力:今は、ネット集客に関わる仕事が多いです。
講師の方が塾やセミナーに集客したい時に、ホームページやメールに載せる文章とか、プロモーションの中でビデオを流したりするんですけど、そのビデオのシナリオとかを書いてます。
木戸:等々力さんは、工務店の売上げが大きいと聞きましたが、それにライティングでどのように関わっているんですか?
等々力:新潟の工務店さんなんですけど、新築住宅を建てることに舵を切り替えている段階の時で、ほとんど受注が無い状態だったんですね。
そこで、見込み客をどんどん集めていこうということで、ホームページや小冊子やメルマガなんかを書いたりして、そこから資料請求が増えてきて、受注が年に10棟ペースになったんです。
木戸:では私も改めて紹介したいと思います。コンサルタントとして16年目、最強集客メソッド実践塾(モエル塾)を12年やってます。
他にも3ヶ月集中プログラムやコンサルタント養成講座なども主催しています。
メルマガからの集客だけで16年やってますので、ライティングのおかげだと思っています。クライアントはみんな自分と気が合う人だけなので楽しいです。
― このようにライティングで集客をしたり稼いていると文章を書くのが好きだったり得意なように周りの人から見えると思いますが、実際のところはどうなんですか?
沼田:私は明確な理数系で、国語はすごく苦手でした。作文もできるだけ適当に書いていましたね。成績的にも5段階評価で3ぐらいでした。
35歳までプログラマーをやっていたんですけど、書類を書くのが嫌で、逃げまくっていました。だから、書類が残ってなくてトラブリましたよ。
等々力:私も明確な理系。数学とか理科は得意だったんですよ。国語は苦手まではいかないけど、普通。
読書感想文なんか、ほぼあらすじを書き写しているだけでそれで字数を稼ぐ感じ。作文を書くということに関しては苦手感がありました。
木戸:私の場合は苦手なところは同じなんですけど、とにかく作文が書けない。思い浮かばないんですよ。
「私は・・・」から始めた方がいいのか、「昨日は・・・」から
始めた方がいいのか。何も浮かばないんです。
1枚の年賀状を書くのに、30分かかって、結局「今年もよろしくお願いします。」って。とにかく、何を書いたらいいかが分からなくて、考え込んでしまっていました。
― みんな徹底して文章が苦手だったようですが、それがどんなきっかけで文章を書くようになったんですか?
等々力:システムエンジニアとして働いている時に、会社の方向性が見えなくなってしまって、自分で何かやっていかないといけないな、と思ったんです。
それで、株式投資とかやってみたんですけど、失敗して大損。それで、何かしらいいビジネスが無いかと思って、教材をネットで販売するみたいなのがあると分かって、それなら出来るかも、とイメージができたんですよ。
― 情報商材って文章だらけなのに、どうして出来るかもってイメージできたんですか?
等々力:そういう教材を自分で買ったんです。こういうことをしたら儲けられるみたいなノウハウだったんですが、あとから「これ、自分、買ったじゃん!」と気付いたんです。
自分が買ったということは他に買う人がいっぱいいるんだな、と。
それで自分が買った教材のホームページがどういう風になって
いるのか、教材自体もどういう構成になっているのか、分析をしたんです。
そうすると、けっこう面白くて、それだったら書いてみようか
と始めました。
沼田:私はプログラマーを辞めて、SEのお手伝い的な仕事をしていたんですけど、その会社がたまたまインターネットに常時接続していて、初めてネットに触れてしまったんです。
すると「何だ、この世界は!」って。その時にポケモンのカードゲームの掲示板に初めて書き込んだんですけど、サイトマスターが中学生で、その子からレスが返ってきたんです。
この世界は面白いな、と思ってネットに興味を持ち始めたんです。
まったく環境の違う相手から、対等な関係としてつながるという不思議な世界に興味を持ち始めて、その後チャットで遊んでたものを文章化してネットに上げたら、ネットや本がきっかけで、ライティングを始めてみようと思った。
アクセスがわぁーと集まってきて。そこからアクセスというものをどんどん追いかけはじめて、その後にやったのがノウハウサイトです。
それから、アフリエイトを始めて、ガチャガチャいっぱい作って行ったら、1日1万アクセスまでいって、最大月150万くらいまでいきました。
木戸:自分の場合は、本屋でたまたま神田さんの“90日であなたの会社が儲かる”という本を手に取って読んだんです。
そしたら、目が離せなくなってしまって、家に帰って一気に最後まで読んてしまって。ここまで自分を引き込ませたこの文章は何なんだ!ってこの時に衝撃を受けて、こんな文章の力を持ったら、すごいことが起きるんじゃないかって、すぐに実践会に
入ったんです。
でも、全然書けない。それで、実践会の掲示板でたまたま誰かがセールスのことで質問があって、それに対して自分の経験を書いたんです。
そうしたら、「なるほど!」「勉強になりました!」「初めて聞きました」と盛り上がって。
後で思い出したら、その時すごい長文を書いていたんですよ。「あれっ?俺、書けるじゃん」って。これはコツを掴めれば書けるんじゃないかと、その時思えたのがきっかけですね。
― 「伝わる文章が書けるようになるためにはどうしたらいいですか?」という質問を受けたときに、何て言いますか?
沼田:「興味あることを体験しましょう、そしてそれを書きましょう」ですね。
例えば、株をやって、失敗して痛い目にあった。これをそのまま書けばいいんですよ。文章の出だしなんか、何でもいい。
誰かに向けて書けば書きやすいんだけど、いない場合は体験する前の自分に向けて書けばいいと思います。
― 沼田さんは、思わずクリックしたくなるような短い文章のキャッチコピーが得意ですよね。そのコツを教えて下さい。
沼田:自分はすごく疑問を持って生きているところがあって、さっき言ったアクセスって何だろう、インターネットって何だろうって。そうすると、自然にキャッチコピーが浮かんでくるんですよ。
疑問に思ったことを書くだけで、それを見た人が「同じ疑問を持っているだけど・・・」と思わずクリックしてくれるんじゃないかと思います。
― 等々力さんは家が年間10棟売れるようなライティングをどういう風にできるかと聞かれたら何と答えますか?
等々力:文章の構成というよりも、シンクロ。つまり共感してくれるかどうか、いかに自分のことを分かってくれているな、と感じてもらえるような文章を書くことです。
そのためにいろんな人の話を聞いたり、yahoo知恵袋とかに投稿されているリアルな声に対して、リアリティを持って返事しました。
私自身、子供が産まれたばかりの頃住んでいたアパートがすごく湿気が多くて、すぐカビだらけになってしまっていたんです。
子供を抱っこすると、髪の毛がカビの匂いがしたりして。そういうリアリティのあることを書いてましたね。
例えば、育児に悩んでいるお母さんの気持ちをかくとか。つまり対象者のお困りごとの視点をベースに書くといいと思います。
― 木戸さんはどうしたら伝わる文章が書けると思いますか?
木戸:私はコンサルを始めたときにメルマガで集客しようと思ったんですけど、とにかく文章を書くのに、考えてしまう。
1通のメルマガを書くのに朝の9時から夜の9時までかけても全然できない。書いては消して、書いては消してを繰り返して、それ以外は何もやってないんです。
それでライターに頼もうと思ったんですけど、「頼みますね。」「分かりました。じゃあ、木戸さんなんかしゃべってください」って言われたんですけど、何もしゃべることがない。。。
その時、自分は文章が書けないんじゃなくて、頭の中が何もイメージできていないことに気付いたんです。
これはもう書かざる得ない状況に自分を追い込まない限りイメージできるようになれない、と思い日刊でメルマガを出すことを考えたんです。
変な文章を書いたら変に思われるんじゃないか、と考えてしまって、そうすると他の仕事が出来ない。
毎日やれば、そんなに考えなくて、ダメな文章になってしまうかもしれないけれど、「そんな木戸さんでも好きだ」と言う人とだけつきあっていこうと。
それまでは格好悪い文章は嫌いだったんですけど、その思いは捨てるようにして、そのために毎日メルマガを発行するようにしたんですよ。
― 最後にこの音声を聞いている人に、ぜひライティングに挑戦したいんだけど躊躇している人に「ライティングってこんな希望でいっぱいなんだよ!」というメッセージをお願いします。
沼田:私はもともとコミュニケーションが上手い方じゃなかったんです。しゃべるのが苦手で、でもライティングをしてから変わりました。伝わるようになりましたね。
ライティングで自分が変っていくんです。見えなかったものが見えてくる。売るためのライティングだとは思いますが、それだけじゃない結果につながっていくので、ぜひ試してもらいたいです。
等々力:私も沼田さんと同じでずっとシステムエンジニアをやってきて1日仕事をしていても隣の人と一言もしゃべらないような生活だったんです。
それで人が苦手ということころがありました。でもライティングによって人の気持ちを知る、共感できる部分を見つけることが出来るようになりました。
それによって逆に自分ももらえるものがすごくあることに気付
いたんです。それは喜びとか、彩のある人生というか。
自分と同じように、コミュニケーションが苦手な人は、逆にラ
イティングをやっていくことによって、人の気持ちに近づいていくことがだんだんできるようになるので、楽しいと思います。ぜひ、チャレンジしてほしいですね。
木戸:私はライティングテクニックが無いからじゃなくて、頭がまとまってないことに気付いたので、文章を書くことによって、頭が整理されるんです。
自分は何をやりたいのか、方向性とか。昔のメルマガを読むと、自分が成長していることが分かりますね。
ビジネスとしても本当にいいお客さんだけが来てくれて、集客だけじゃなくて、方向性も見えてきましたからね。
本当に一石二鳥が三鳥、四鳥にもなりますから、こんなにいいものはないと思います。