「保険営業をしております。
お客さんにアンケートをとって古い付き合いの保険営業さんから入った保険かどうかの確認をしています。
保険営業さんが来ているところには何も言いません。
保険営業さんが来ていないところには乗り換えをプッシュしています。
しかしお客さんのほとんどが「付き合いがあるから」となかなか保険の乗り換えに応じてくれません。
どうしたら保険の乗り換えに応じてくれるでしょうか?」
という質問にお答えしました。
保険営業 断られたお客さんとの距離を縮め方
さえ:こんにちは、ナビゲーターのさえです。
木戸先生、よろしくお願いいたします。
木戸:よろしくお願いします。
今日は何でしょう。
さえ:「保険営業をしております。
お客さんにアンケートをとって古い付き合いの保険営業さんから入った保険かどうかの確認をしています。
保険営業さんが来ているところには何も言いません。
保険営業さんが来ていないところには乗り換えをプッシュしています。
しかしお客さんのほとんどが付き合いがあるから、となかなか保険の乗り換えに応じてくれません。
どうしたら保険の乗り換えに応じてくれるでしょうか?」
という質問です。
木戸:なるほど。
今のさえちゃん、
「付き合いがあるから…」
って感情がこもった言い方…。
やっぱりさえちゃんもそうやって言ってるもんなんですか?
さえ:私の場合、保険屋さんがマメに来るので。
木戸:そういう
「付き合いがあるから…」
ってそのセリフで断ってるってことなんですね。
さえ:バレましたか(笑)
木戸:すごい実感がこもった言い方だったんでね(笑)
これの答えなんですけどね、
「どうしたら保険の乗り換えに応じてくれるでしょうか?」
という今回の相談でしたよね。
それはもう、スポットライトを自分じゃなくて、お客さんに当てることだと思うんですよね。
保険営業 スポットライトを当てる先を変える
さえ:乗り換えがいいと思って進めてるのは、お客さんにスポットライトが当たってないってことですか?
木戸:だって、
「どうしたら保険の乗り換えに応じてくれるでしょうか?」
って…
物事がうまくいかない時って、ほぼ100%自分にスポットライトを当ててる時なんですよね。
自分にスポットライトというのは、自分都合というか。
「こんなに得なのに何でやらないんですか?」
みたいな。
そうじゃなくて、やっぱり求めてたら物事ってうまくいかないんでね。
与えていくことだと思うんですよね。
さえ:お客さんに与える…?
与えるって何か持っていく?
木戸:そういった、何かをあげるとかそういう与えるじゃなくて。
いちばん簡単なのは、
お客さんの言うことをまず完全肯定する
ところから始めてみたらいいと思うんですよね。
さえ:「古い付き合いがあるから」
って言われたら、
「そうですよね…!お付き合い大切ですよね。」
って感じで肯定するってことですか?
木戸:そうそう。
完全肯定なので、
「ちゃんとした担当の方なので安心ですよね」
とか、そこまで完全肯定。
私の出る幕もないっていうぐらいに、話した方がいいですね。
実は、私がダメダメ営業マン歴が10年ってめちゃくちゃ長かったんですよ。
それで脱出できなかった原因が、今回の
スポットライトを自分にばかり当ててる
そんな考えでやってたんですよね。
お客さんにスポットライトを当てる
完全肯定することによって、ほんと全然変わってきましたから。
さえ:スポットライトを当てるというのは、簡単なようで難しく思っちゃうんですけど。
木戸:スポットライトって言うと抽象的なので、まずは完全肯定する事だと思います。
さえ:完全肯定…
保険営業 完全肯定することで起こる変化
木戸:例えばリフォームの飛び込み営業をやってた時の話なんですけどね。
この家はもう、リフォームした方が絶対良い!って家があるじゃないですか。
さえ:あります。
木戸:そういった家に飛び込んで、
「こんにちはー!リフォーム屋の木戸です!」
って話をすると、お客さんの方が賢いので、断りがめちゃ上手いんですよ。
さえ:そうですね、
「間に合ってる」
とか。
木戸:営業マンとしては応酬話法をしようとするんですけど。
うまいお客さんはこう言うんですよ。
「ごめんなさいね~、うちは親戚に大工さんがいるのよ」
笑顔でこうやって言われたら、もう何も言えないじゃないですか。
賢いお客さんはこういう断り方するんですよ。
そこで私はどうしたかというと、完全肯定するんです。
「大工さんがいらっしゃるんだったら、それは安心ですね!
今は悪い業者に騙されたとかありますけれども、結局それは人間関係が希薄になって、知り合いに大工さんがいなかったりとかそういった状況なのでトラブルがあると思うんですけども…。
奥さんのようにちゃんと大工さんが親戚にいらっしゃるというのは、人付き合いをすごく大切にされてるんですね!」
みたいな。
ここまで話す。
さえ:そこまでもう完全に肯定するんですね。
木戸:完全肯定の感じがしますよね。
そっから全然関係ない話だとか、色々していくんですよ。
こっちはもう出る幕がないと話をしてるので、お客さんも
“この人はもう売り込まないな”
と安心してるので、そこから結構話ができるんですよ。
面白いもので、ずっと言葉のキャッチボールができるんですよ。
何で言葉でキャッチボールするかというと、それが一番、人間関係ができるからです。
さえ:売れないと分かってるところに、人間関係をつくるんですか?
木戸:そうそう。
さえ:それはなぜですか?
木戸:人間関係を作ることによって心を開いてくるんですよ。
キャッチボールというのはこっちがバーっといっぱい喋ることでもないし、お客さんがいっぱい喋ってるをのただ聞くんじゃなくて、こっちが喋ったらお客さんも喋ってそしたらこっちもまた喋って…こういうやりとりをすることによって、だんだん関係が親密になってきて、本音をポロッとと言うようになる。
面白いのが、さっき
「うちはもう親戚に大工さんが居るから。」
と言っていたお客さんが、そういう言葉のキャッチボールをしてると、
「ところで雨樋とかを直したりするの?」
みたいなことを、ポロッと言うんですよね。
さえ:お客さんの方から?
木戸:お客さんの方から。
あれ?さっき大工さんが居るからって言ってたのにってね。
そこからきっかけを作って、リフォームを受注したりとかいうことをやってたんですよね。
さえ:面白いですね!
木戸:人ってそういうものなんですよね。
だからこの方も、こっちに振り向いてくれないとか、そういうことだとこっちもストレスになるし、お客さんもストレスだと思うので。
それだったら完全肯定した方が、お客さんもストレスじゃないし、こっちも気分悪くないですよね。
気分よく営業できますから。
そういうふうに変えていったらいいんじゃないですかね?
さえ:では、
【絶対乗り換えた方が得なのに「今のままでいいわ」と言うお客さんの気持ちを掴む一言とは?】
としましては、
お客さんの言葉を完全肯定する
でよろしかったでしょうか?
木戸:はい、その通りです。
さえ:ありがとうございます。