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5年間赤字続きだったのが仕事量を減らしたら、180日で増収増益になった!遊び心の極意?

26年間続けていた整備の会社が、この5年間は赤字が続き。ニュースレターなどでお客様の方から買いに来くるようにと試みたが赤字から脱出できなかった。それが車検の継続率がアップするだけでなく、新車台数が2倍も売れるようになり黒字化に成功した。驚くことに、自身の仕事量は減ったという。
なぜ?その秘密を中西さんに伺う。

赤字解消のためニュースレターを出していたが、『あなたレター』の存在を知った。

― 中西さんのお仕事の内容を教えていただいけますか?

車の整備、車検や修理や板金などを主に、あとは頼まれれば新車や中古車の販売もします。社員は、事務員が1人、整備工場に3人、あと営業兼工場長が1人、それと私を入れて7人でやっています。

― この5年間赤字続きだったということですが、その赤字を解消するために何か行動を起こしたりしたんですか?

お客さんが向こうからやって来てくれるような会社にしたいというのが、前から思ってたんですよ。前にある人に、新車を年間10台だよ、と言ったら、「売れるのと、売るのは違うんだよ」ということを言われて、「売るのが力なんだ」ということを言われたことがあったんですよ。
それは違うんじゃないかな、とずっと思っていたんですよ。営業に出るのはどうしても抵抗があったし、お客さんの方からきてくれるような会社にずっとしたいと思っていたので、ニュースレターを前からやっていたんです。実は20年くらい前なんですよ。
だから赤字になっても、続けていました。でも自分で書くとなると書くことがなくなって1年に1回とか2回になってしまっていたので、ニュースレターのひな形を買って、それからは毎月出していました。
でも、だんだんひな形の内容を自分の内容に変えていくようになって、そうなると毎月払っている情報料ももったいないな、と感じるようになって・・・。
そんな時、あるメルマガに木戸さんのことが載っていたんですよ。

― それでモエル塾を知ったんですね。どういうところに興味を持ったんですか?

自分だけでニュースレターというか『あなたレター』を書けるところと、あとそれを添削してくれるところ。その次に“みとめ”とか「なかなかいいことを言っているな」と思って。それにほかの方の『あなたレター』を見たり、自分のもいろいろと言ってもらえたり・・・。それでモエル塾に入ろうと思いましたね。

日報や朝礼を始めたら、自分と社員との関係、また社員同士の関係も良くなってきた。

― そしてモエル塾に入っていろいろと手がけたことを詳しくお聞きしたいんですが、まず日報についてお話しください。

私の考え方をみんなに知っておいてほしいしということで、日報という形で一人1冊ずつノートを与え、好きなことを書いてもらうようにしました。そして私が週に1回か2回見るということにして・・・。
でも、社員が書いてきたことに対して私がコメントしているので、結局交換日記のようになっていますね。
中には、心の中にこんなことを抱えているんだ、と思って、二人でじっくり話す必要があるな、と思って食事に誘ったりして。

― 最初に日報を始める、と社員に言った時はどんな感じでした?

「また社長、変なこと始めるな」って半分あきらめのような感じで受け取ったと思うんですが、最初のうちは淡々と“こういうことをやりました”と書いてきてました。
でも面白くなかったので、途中で「何でもいいから、書いて」と言ったら、いろんなことを書くようになってきましたね。

― 次に朝礼について、教えてください。

以前から朝礼はやっていたんですが、木戸さんに「マンネリ化している」と話したら、“Good & New”ということで「昨日あった良かったことを発表しましょうよ」と言われてそれを始めたんです。
「昨日は嫁さんがいなくてゆっくりできて、よかったです」というような簡単なものなんですが、それを聞くことによって、その人の家庭の中が見えてきて、それが見えることによって、人当たりが違うというか、同じ指示を出しても失敗しても許せちゃうというようなことがあるような気がしますね。
社員同士の関係も親しみがわいてきて、みんな丸くなったような気がします。

― 日報をやることによって、一人の深いところまでが見えるようになってきて、そして朝礼で昨日のいいことを話すことによって、全体で一人のいろんな考えていることや良かったことを共有できて、社内の笑顔が増えてきた、雰囲気がよりよくなってきた。

そうですね。うちはよく集合写真を撮るんですが、前は一人や二人はブスッとしていたんですが、今はみんな笑顔が出るようになったんですよ。

2種類の案内レターを出すようになったら、売り上げが上がった。

― 他に案内レターづくりもやったんですよね?

中古車の案内レターと車検の案内レターの2種類を作ったんですが、車検の案内レターは季節ごとのあいさつ文にして、3つの安心とか、やはり値段とか商品の魅力じゃなくて、「車検を頼むよ」という一歩階段を上りやすくするような感じで、作りました。具体的に言うと、最初は「何月何日車検ですよ、諸費用はいくらかかりますよ、こんな割引特典がありますよ」と書いていたんですが、今は「1か月前に予約をいただくと1000円割引します」という案内レターにして、それに連絡いただけなかった人にはこちらから電話するようにしました。

― こちらから電話すると、数字は伸びたんですか?

はい。前は継続率80%ぐらいだったのが、今は95%くらいいっていると思います。
こっちも1か月前の予約だと割引をすると案内したので、それを忘れている方には電話するのが良心的だと思うし、そうすると「今、違うところからも話があるけど、でも頼むわ」とかなりの確率でいただけるようになりましたね。

― すごい数字ですね。ツールにプラス電話をしたことによって、これだけ引き寄せがでたんでしょうね。中古車の案内レターはどうですか?

中古車の案内レターは買っていただいたお客さんを真ん中にして、社員みんなで手をビラビラとして、そんな写真を撮って、載せたんですよ。
それがどういう風に影響しているのかどうかわかりませんけど、もともとうちは中古車販売の方がメインだったんですが、今年の後半は新車が売れるようになったんです。
中古車も今まで通りなんですが、新車はなぜかすごく売れているんです。
紹介とか整備では付き合いがあるけど、車を買ってもらうのは初めてという方から声がかかるようになりましたね。

― メーカーより8万円くらい高いのに、中西さんの方から買ったという方もいるとか。

「なんでうちから?」と思いましたけど、最初はメーカーの方が高かったみたいですが、年末ということでどーんと下げてきたみたいなんです。でも「こっちで頼むわ」と。
3,4か月前に紹介で来てくれたお客さんで2回くらい整備させてもらったんですが、他のうちでは見てもいない車検が切れる車を台替えするというので、うちから買ってくれたんですよ。

― 「チラシ」と呼ばないで「案内レター」というのは、“こんなにいいですよ、安いですよ”とモノをアピールするスタンスではなく、お客さんとの関係づくりができて、お客さんは何を欲していて、どんな喜びの言葉をいただいて、お客さんとのどんな関わりに嬉しさを感じて、そのお客さんとの喜びを写真に収めるのが案内レター。中西さんの案内レターを見た時に、お客さんとの関係や会社の方向性に心が温まるというか、そこが伝わったのかな、と思ったんですよ。

結果的にそうなっているのでそうなんでしょうね。

時間に余裕もってお客様と雑談をしたら、
売り上げにつながるようになった。

― 増収増益の秘訣は他に、店長も中西さんも時間ができたことによるんじゃないかと思うんですが。

整備の方からフロントへ一人回したので、私と工場長の仕事も一部フロントマンに任せるようになったんです。そしたら二人とも仕事が暇になって・・・。

― そのフロントの方というのは、板金をやっていた方だったので、その仕事を外注に出すようになったんですよね。そうすると利益が減りますよね?

かなり1/3くらいしか、なくなったんですよ。
それがさっき話をしていてそんなに上がってないんだけど、少しく良くなったかな、と思っていたんですが、かなり上がっているんですよね。

― 時間が余ったことによって何かいいことがあったんですか?

私と工場長の時間がたっぷりできたことによって、お客さんが来ると仕事の話はフロントマンがいるので、私は世間話をしているんです。
それも切羽詰った仕事を持っているわけじゃないので、気持ちに余裕を持ってお客さんと話ができる。
工場長ももともとお客さんに奉仕するタイプなので、時間に余裕ができてお客さんと思い切りかかわっている感じですね。
オイル交換だけのお客さんの車でもピカピカに磨いたり、「すぐ行きます!」とニコニコして伺ったりして、お客さんにすごく慕われてますね。

― モエル塾に入って、振り返った時に何が一番良かったですか?

もちろん『あなたレター』も大事なんですけど、みとめが一番大事、お客さんもだし、社員も自分も。あとものすごく大きいのが、モエル塾メンバーの取り組みがすごく為になりますね。こうやってみんな苦労しているんだな、という仲間意識というのが。

― 最後に中西さんのようにずっと赤字続きで悩んでいる方にアドバイスするとしたら何と言いますか?

遊びというか、少しゆとりを持って作るように頑張ってください。それがいいような気がします。ゆとりというのは大事だと思いますね。
遊びって文面もだけど、すべてのことに無駄なことって大事なんだな、と思います。

― 結局うまくいかない時って必死になるじゃないですか。必死になってうまくいくかといったら上手くいっていないんですよね。必死な時って視野が狭くなっているので、車の運転も視野が狭くなっていると必ず事故りますよね。

遅くてもいいから、視野が広いといろんなものが見えたりとか、発見があったりとかいろんなものが見えてくるんですよね。

どうしても落ち込んでいるときは仕方ないと思うんですが、やっぱり諦めないというか少し鈍感になって「何とかなるさ」というのもある意味、大事だと思いますね。

― 今日のお話の中で中西さんの行動というのは、まず社員に目を向ける、そして今いるお客さんにもっと深く目を向ける、この二つだと思うんですよね。

既存のお客さんと社員に目を向けるだけで、こんなに変わるんだよ、というお話でした。中西さん、ありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。

社長が営業をやめたら売上700万円が950万円になった!3つのポイントとは?

営業マンの成績が思うように伸びず、会社に定着しないことが悩みだった長谷川さん。それが今、営業マンが安定した成績を上げるようになり定着するように。さらには、営業マン自らが契約目標を立て壁に貼るようになったり、お互いにトークの改善話し助け合うようになった。その秘訣を長谷川さんに伺う。

営業マンの育て方で悩み、モエル塾に入ろうと決意した。

― 長谷川さんは牛乳の宅配業ということですが、どうしてモエル塾に入ろうと思ったんですか?

営業をする者が4人いるんですが、この営業マンの育て方に困って、ということですね。
自分ではそこそこ(契約が)取れましたけど、社員は広告を出して集まってきても、なかなか定着しなくて、数ヶ月とかで辞めていくような感じだったんです。
辞める理由は、基本的には成績が下がるのもそうですし、正直ここで成績とれたら他でもやっていけるので、他から誘いがあったりして。
営業のやり方を説明して上手くいくようになっても、年数が経ってきたら契約が取れなくなってきて、「やっぱり市場のせいだよな、不況だよな」とか、そういう結論ばかり出してしまって・・・。
そこで木戸先生の本を読んで、営業方法の教え方みたいなことを学べればいいな、という感じでモエル塾に興味を持ちました。
本を読むだけと、先生から教わるのとじゃ、まるっきり違うんじゃないかと思ったんです。実績とか見たり、僕とは経験が違うので、こういう考え方でやっている人だから、牛乳とか小さいものでも新しい方法があるんじゃないかと思って。

― モエル塾に入るのに、躊躇したり迷ったりはしなかったんですか?

そうですね。モエル塾メンバー募集メールをみて、「もう入らないと!」という感じでした。

― さっき聞いてビックリしたんですけど、昔、モエル塾の問い合わせで電話したら、私に断られたとか?

そうなんですよ。勇気を出して電話したんですけど、まさか断られるとは・・・。
「数を追い求めるような営業だと合わないんじゃないか」と言われて。
でも、7,8ヶ月後に、また電話して、グレートメンバーになったんです。

― 長谷川さんを断ったというのは全然記憶にないんですけど、「新規開拓しか頭にないな」という人はモエル塾に入っても期待に添えない、というそんなスタンスなんです。

どうやって新規をとるか、そういうトークや手法を教えてもらいたかったんですけど、「今いる人たちに、長谷川さんがやっている方法をきっちり教えなさい」と言われたんです。「あとミーティングをやれ」と。

ミーティングや『あなたレター』の実践で、営業マンの仕事への姿勢が変わった。

― それでミーティングをやったんですか?

「毎回、同じことをやるのはきついな」と思ったけど、1週間に1回やってました。
お互いを否定しないというか認めていく。それで一人ひとりにロールプレイングをまず僕が見せて、そしてスタッフ一人ひとりのを見て「ここがいい!」と認められるところを探していこう、そしてお互いに言い合っていこう、と。
やっていくうちに、社員の方から「お客さんからこんなことを言われました」というような事例をどんどん話してくれるようになりましたね。

― 社員とコミュニケーションが取れるようになって、営業マン同士は何か変化があったんですか?

知らず知らずのうちにいろいろと考えて話し合ってますね。「みんなで1000本(契約を)取ろう!」とか、そういう目標を書いて壁に貼ったりしてますね。私は何も言ってないんですけど。

― 『あなたレター』に関してはどうですか?

最初、『あなたレター』って何かよくわからなかったんです。ニュースレターとの区別もつかなかったし、写真を載せるのも嫌だったんですけど、勉強会でだんだんどういうものかわかってきて、それで第1号を作りました。
そしていきなりチラシに挟んで、「これ、来週から配達してね」と。その時に女性の従業員から「社長、これいいですね。」と言われた時は、嬉しかったですね。

― 最初に作ったものをお客さんに届けて、お客さんに何か言われたんですか?

店の前を歩いているお客さんに「こんにちは、新聞見てるわよ、面白いわね」と言われたり、88歳のおばあちゃんから「すごく楽しい新聞をありがとう」って手紙をもらったり。
他にも新聞を出した後、2,3ヶ月連続で電話をいただいて、僕は受けてないんですけど、絶賛してくれていたらしいです。

― 『あなたレター』の効果を1ヶ月目から実感したんですね。

実感したのは、少し経ってからですね。というのも、お客さんの反応もそうなんですが、スタッフとの関係もそれで良くなっていたんですよ。
奥さんや子どもとか見せたことが無かったので、「可愛いお子さんですね」とか「子供の頃、そういうのが好きだったんですね」とか、話が広がったりしましたね。
スタッフからも「うちの奥さんが『社長さん、いい顔をしているわね』と言ってました」って言われたりして。
今まで、仕事以外の話をしてなかったのですが、そういう会話が増えましたね。

社員とコミュニケーションが取れるようになって、売り上げも上がってきた。

― 売り上げが伸びた3つのポイントですが、一つ目がチラシの戻りが出るようになった、二つ目が営業マンの成績が前まで波があったのが安定してきた、三つ目が営業マンが定着してきた、ということですよね。

一つ一つ詳しくお話を聞かせてください。

一つ目のチラシの戻りが出るようになったというのは、食品や雑貨を勧める販売用のチラシなんですが、配送員に牛乳と一緒に配るように渡してあったんですけど、なぜかいつも余っていたんです。
(チラシを)配っていないということなんですが、コミュニケーションが取れてきてからは、余らなくなってきた。ちゃんとチラシを配ってくれるようになったので、自動的に売り上げが上がるようになってきました。

― 何で配送の方とコミュニケーションが深くなったな、と思いますか?

みとめ本に載っていた、「ありがとう」という言葉をスタッフに言ってみたんです。
そのスタッフは会うたびに愚痴を言われるから、「このままじゃまずいな、この人と関係を作れないとダメだな」と思って朝、ドキドキしながら、いきなり、「○○さん、いつもありがとうね」と。
そしたら、ニコッとして、「何よ、改まっちゃって」と言われて。
「そういえば、言ってなかったなと思って。ホント、あり難いなと思ってさ」と言ったら「こちこそ」って。

― すごくいい話ですね!それはそのスタッフの方も変わりますよ。言いづらい人に敢えて最初に言ったことで、他の人には楽に言えたんじゃないですか?それ以外にも配送の人たちとの変化はありましたか?

すごくしゃべりやすくなりましたね。この前、忘年会をやった時も『あなたレター』の話になって、あるひとりのスタッフは「なんで俺たちの写真を入れないの?」とか。

― ポイントの二つ目ですが、営業マンの成績が安定してきた。それは何故なんですか?

営業は、朝出たらずっと一人なんですよ。それで帰ってくる時間も待ち待ち。一人でコントロールをしなければいけなかったのが、ミーティングをするようになってその時に仕事の状態を話して、お互いで修正の仕方とか話すようになって助け合うようになったので、そのせいだと思いますね。

― みんなと情報共有もできるようになったし、気持ちの維持というか、みんなと顔を会わせて「よし、顔晴ろう!」と。それでみんなの成績も安定してきた、ということですね。

3つ目のポイントの営業マンが定着してきた、というのも今の話と直結してますよね。

成績も安定してきたし、この場が楽しいからだと思います。
あと、モエル塾に入る前にはなかったんですが、何のためにやっているのか、ということで、“まずお客さんに元気で笑顔になってもらいたい”というのをうちのスローガンにしたんですが、それを伝えていったら、営業マンに浸透していったんだと思います。

社員自ら目標を掲げた貼り紙を貼ったりして、会社の中が活気づいてきた。

― 「元気でみんなに笑顔になってほしいんだよ」というのはどういう場で言うんですか?

常に言うようにはしているんですけど、基本的にはミーティングとか朝とか。お客さんは年配の方が多いので、「昼間回っていて一人でいらっしゃったら、取る、取らないというのはわからないけど、みんなが笑顔で接したり、おいしい物を食べてもらって、笑顔になって喜んでもらえたらいいよね、そしたら相手も喜んでくれるし、成績も出ると思うよ」と。まずはそういった形で“笑顔で元気になってもらいたい”という気持ちでみんなでやっていこうよ、と話しているんです。

― 写真に撮って、モエル塾メンバーに見せたいんですが、この「天国言葉を使おう!」というのはてっきり長谷川さんが書いたのかと思ったら、社員の方が自分で書いたんですね。

これもミーティングを開いたり、コミュニケーションが取れるようになってから社員の人が自主的に貼るようになったんですね。これはすごいことですよ!

他にも、“ただ、ひたすら前向きに”とかね。
そういうのを書けるなんて、ホントにすごいな、と思うんですよ。

― モエル塾に入って、一番良かったことは何ですか?

もちろん売り上げが上がったことは嬉しいんですけど、スタッフとの関係が良くなったことで、ストレスがなくなったんです。それまでスタッフの顔色を見ながらやらないといけなかったので、あのストレスは自分的には耐えられなかった。

― 最後に長谷川さんにお伺いしたいのが、以前の長谷川さんのように、なかなか営業マンが定着しないとか、なかなか営業マンが成績を上げてこないとか、今言われたように社員に対してのいろんなストレスがあるとか、そういう悩みを持った人に一言、これをやったらいいよ、というのがあったら、最後にお願いします。

今まで、自分を伝えてなかったというのがあったと思うんです。それが『あなたレター』を出したことでスタッフ自体が僕を知ってくれたし、気持ちも伝わるようになった。
そして、どういう気持ちで仕事をしているのかということを“みとめ”ミーティングの中で話して、そうすると、スタッフにもその気持ちが浸透する。
普通のミーティングをすると「ああだ、こうだ」って、もちろんみんな真剣だから、エキサイティングしちゃったりすると思うんですが、“みとめ”を最初伝えて、その上で安心して話せる土台というのができたので、
まずは『あなたレター』をお客さんだけじゃなくて、スタッフにも伝えて、どういう気持ちで仕事をしているのかということをみとめのミーティングの中で、いきなり言うものあれですから、僕は紙に書いてこういう気持ちでやっているんだと、2,3ヶ月見せながらやっていたんです。読みながらやっていたんです。
だから、『あなたレター』をスタッフに対しても見せていったらいいかな、と思います。

― ありがとうございます。長谷川さんの素晴らしいところはフラットな関わり方をしているところですよね。まずは『あなたレター』で知ってもらうということですが、普段から主張ばかりしている社長だと、社員のシャッターが下りちゃっているんですよ。

  これが長谷川さんの場合、フラットな関係だからそれが伝わる。押さえ込んでいると自由に社員の方から発想や意見は出ないと思うんです。長谷川さんのような社員との関わり方のモデルというのはすごく重要で、フラットな関係の中でみとめを実践したところ、そこに社長が営業を辞めたら売り上げが700万から950万になった、と。

なんで(私は)営業をやってないのに、売り上げが上がったかな、と、今でもわからないですね。

― 今の話の中の、社員とのコミュニケーション、長谷川さん自信がストレスがなくなった、とそこに答があるんだと思うんです。今日は本当にありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。

レスポンス1/50を実現した!4点セットツールとは?

「チラシからの反響が途切れてしまったらどうしよう…」「今月はなんとかなったけど、来月は大丈夫か…」と常に不安な気持ちが消えない辰尾さん。
それが今、見込み客が20件以上となり紹介が次々と来るようになり不安は消えた。いったいどんなやり方考え方を変えたのか?そのすべてを辰尾さんに伺う。

モエル塾のDVDを見て、『あなたレター』を1ヵ月半かけて作ってみた。

― まず、モエル塾に入ろうと思ったきっかけを教えてください

うちはもともと新築の住宅を扱う工務店業者だったんですけど、新築の受注が厳しい時代になってきたので、リフォームに切り替えようと、あるリフォーム専門のコンサルタントの先生に相談したんです。それでモエル塾の『あなたレター』セミナーのDVDを勧められて、それを見たときに、木戸先生がリフォーム業者さんが何十人もいる前で「チラシを全くうたずに集客するんだ」としゃべっていた。「本当かな?ウソだろ!」と思いながらも“モエル塾に入会させて下さい”とメールを送ったんですよ。
そのDVDの中に『あなたレター』を作るワークの授業があったのでそれを真似て、1ヵ月半かけて作ってから、木戸先生のモエル塾の門を叩いたという感じです。

― 「ウソだろ?」と思いながらも『あなたレター』を1ヵ月半かけて作って、それで何かあったんですか?

チラシを見て電話がかかってきたお客さんのところに、その『あなたレター』を持って下見に行ったんですよ。その時に名刺代わりに『あなたレター』を渡したんです。そしたら受注になっちゃったんですよ。
『あなたレター』を作るのに、パソコンができないので大変だったんですけど、完成させたら嬉しくて、それを持っていったら受注になった。
「チラシ以外にもあるんだな」と脳みそがそっちに働いたんですね。

― それで『あなたレター』に可能性があると思ったんですね。

  それでモエル塾に入って、『あなたレター』以外にも他にもまだあるのかな、と思ったんですか?

正直言って僕は、何か売れるしくみ、もしくは売れるには何か商品説明以外のわけがあるのかな、と思いました。

― 辰尾さんはいきなりグレートメンバーになったんですよね。

グレートは6ヶ月間で『あなたレター』を磨いて完璧なものにするカリキュラムを組んでいたので、6ヶ月間でそれを体得できるなら投資してもいいな、と思い切りました。

お客さんと友達のように接するようになったら、仕事が入ってくるようになった。

― 辰尾さんがお客様を“さん”に変えたときの話をしてくれますか?

新築を受注していた時には、お客様は王様とか神様とかいう風にとらえていたので、そういう風に呼んでいたら、勉強会で木戸先生に「これからはお客様じゃなくて、“お客さん”にしよう」と言われたんですよ。
だから、今まで何度か通っていた玄関先で突然「山田さん」と変えたんです。そしたら山田さんはニッコリとして、(距離が)近くなってくれましたね。
僕の方もお客さんとして認識していたのが、お客さんじゃなく、何か問題を抱えている悩みを持っている友人ように思えるようになったんです。

― ずっと“様”で言っていたのが、“さん”に変えるときは、相当勇気がいったんじゃないですか?

いりましたね。でもお客さんの方から「辰尾さん」と言ってくれるので、僕も「山田さん!」という感じになっていきましたね。
それともうひとつ困ったのが、先生に「富山弁でしゃべって下さい」と言われたことですね。お客さんに「富山弁でしゃべっていいんかい!」と思いましたよ。
でも、家内と一緒にお客さんのところに行くんですけど、「あんた、富山弁でしゃべっとったよ」と。「聞いていて一番、普通だったよ」と言われて、やっぱり富山弁でしゃべるのが一番近しくなれるのかな、と思いました。

― 最初に辰尾さんが「住宅というのは買い物の中で一番高いものなので、そういう高額商品を“さん”でなれなれしく言うのは・・・」とそんな話をしていて、でも高額商品だからこそ、お互いに本音を出し合わないとお客さんの本当の気持ちも聞けないし、そういった意味で友達みたいに付き合えば、本音を出し合えていい仕事ができるし、お客さんも本音を言ってくれやすくなるんですよね。

昨日も土地を探している若いお客さんから電話があって、いろいろ富山弁でしゃべったんですけど、高額商品でもそれでいけるというのがわかりました。

― 他にも1ヶ月に新築の話が3件もきたと伺いましたが、何かしたんですか?

特に何もしていないんですけど、『あなたレター』を今まで新築を建ててくれたお客さんに配り始めたんですよ。1回建てたお客さんのところに行くのは、クレームをもらいそうで行きにくかったんですけど、それを思い切ってやり始めることによって、小さなお土産(クレーム)はあるんですが大きなお返しもあるんですよ。それが紹介です。
今までは紹介の新築の紹介は0だったんですけどね。
でもその3件は「辰尾さんという人がいるから、何でも相談してみたら」と言われたということで、向こうから「ごめんください」って来てくれたんです。

『あなたレター』を手渡しするようになって、鎧がひとつずつはずれていった。

― 『あなたレター』は、郵送と手配りとどんなバランスですか?

郵送が9割、手渡しは教えられたとおりに手渡ししやすい人に20数件ですね。

― 辰尾さんの中で実際に手渡ししたことで、変わったことはありますか?

今まで僕が鎧を着ていたんです。お客さんは裸なんですが、僕の方が鎧を着ていて、『あなたレター』を配ることによって、その鎧を毎月一つずつはずしていったという感じが近いですね。お客さんは案外僕の顔を見たいんじゃないですかね。「元気にしてる?」とか言われますし・・・
僕の方もそういう風に言われると、「来月この人に一番に持ってこよう!」と思えるようになるんです。

― 最初はその他大勢のお客さんだったのが、1人の顔が思い出せるようになったんですね。鎧を脱いだ状態になって、気持ちや体の変化はありますか?

お客さんに対するストレスがなくなりましたね。ビジネスにしていながら、お客さんのことを怖がっている自分がどこかにいたんです。これがなくなりましたね。

― 別に悪いことをしているわけじゃないのに、既存のお客さんに会うのが怖いというのがある。そこを飛び込んでいったことによって、「ああ、怖くないんだ!逆にお客さんは喜んでくれるんだ」これを私はみとめのシャワーと呼んでいるんです。

 10人に行けば10人のお客さんから「ああ、よく来てくれたね」とか「ご苦労さん」とか。恐れていた相手からご苦労さんと言われると、嬉しい気持ちになるんですよね。

 そういう風に自分がかぶっていた鎧とをみとめのシャワーが溶かしてくれる。するとだんだん自由な自分になって想いがちゃんとお客さんに伝わるようになると思うんです。

そうですね。僕は新しいお客さんもしくは引き渡したお客さんに対して、バリアとか壁とかを作っていて、商売を難しくしていた自分がどこかにあったと思うんです。

鎧が取れた自分で、4点セットのツールを作るようになった。

― 4点セットのツールのひとつひとつについて、辰尾さんがここをポイントにして作っているというのを教えて欲しいんですが・・・。

まず、大きな名刺は、最初に『あなたレター』を作ったときに自分で読み返したら、「これは、名刺じゃん!」と思ったんです。売り込み無しで自分の身近なことを伝えていたので。だから最初の頃の『あなたレター』の一番下に僕の大きな名刺と書き込んでいたんですよ。
そしたら勉強会でメンバーの方に「これはいい」と言われたので、じゃあ1枚の大きな名刺を作っちゃおうと、挨拶状と組み合わせて、これになったんです。
次に『あなたレター』についてですが、仕事のことは入れずに家族のことを書くようにしています。

― 辰尾さんはどういう風にして家族のネタを拾っているんですか?

『あなたレター』を作ろうと思う10日ほど前から、家族との会話をメモっているんです。親子喧嘩とかしている会話を聞き耳立ててそれを書き留めておいて、書きたくなる自分が出てくるまで机の中に入れておいて、書きたくなったらそれを取り出して、その1行を思い出していくと、A4の文章に膨らむ、みたいな。

― そういう風に準備がきちんとできているので、『あなたレター』を楽に書いていますよね。だから読む方も楽に、楽しんで読めるんですよ。次にチラシについてですが・・・。

メニューがいっぱいですが、金額を入れていないというところと、裏にお客さんと一緒に撮った写真とか、僕に言ってくれた言葉や手紙を載せるということですね。

― お客さんとコミュニケーションとれていないとこういった写真も撮らせてくれませんからね。そういった下地ができているというのも素晴らしいですね。

  4点セットの最後が格言なんですけど、これはどんなところをポイントに・・・。

モエル塾から送られてくるものの中に、ポエムが入ってますよね。最初の第1号が送られてきた時に、うちの家内が「これ、いいね」と言ったんです。じゃあ、僕も考えようと。それで、気付いたり自分で思ったことを数行以内に考えて作ってます。

― 今日のタイトルだけ見ると、この4点セットのツールを真似すれば上手くいくんじゃないかな、と思う方もいるかもしれませんけど、今日の辰尾さんのお話から今まで鎧をかぶっていたのが、『あなたレター』を手渡しすることによって、鎧が取れてきた。その鎧が取れた辰尾さんが作っているので、お客さんに伝わるんですよね。

  このCDを聞いている方の中でも「俺も鎧をかぶっているな」という方に何かメッセージをお願いしたいんですが・・・。

お客さんを友達として見ることですね。それと、土地柄の方言でいいので、方言で一度しゃべってみて下さい。そうすると鎧は取れます。

― 辰尾さんの言葉にあった、「自分が難しくしていたんじゃないのかな」何かこの言葉にポイントがあったと思いますね。辰尾さん、今日はお忙しい中、ありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。

実新規集客なしで4年連続、増収増益を実現した!最強営業モデル実践例

せっかく上げた利益が全部、親会社の返済や金利で消えていってしまう…。「明日の売上を作らないと会社は潰れてしまう…」この危機から抜け出しために社員全員をリストラするが、資金が底をつき会社を閉めることを考えたアイサンホームの石橋さん。
それが今、新規集客なしで4年連続、増収増益を実現。しかも、わずか100件のリストのアプローチで!いったいどんなことをしたのか、石橋直巳さんに伺う。

;自分が作った会社の利益が本体の返済に回り、結局両方ともうまくいかない…

― まず、アイ・サンホームという会社を創ったいきさつを教えて下さい。

私は2代目で先代の社長は親父なんですが、前身の会社をたたき上げて作っていたんですよ。そこは福井ではある程度、名の知れた会社でした。建築会社ですから、ビルとかマンションとか会社の工場とか、そういうのをメインで作っていたんですが、バブルがはじけて、それまでは調子よく順調に伸びていたんですけど、ちょうどその頃に自分が福井に呼び戻されたんです。
バブルがはじけた頃だったので、みるみるうちに競合が増えてしまって・・・。
例えばそれまでは坪50万で受注できていたものが、値段の叩きあいになって、今まで出てこなかったような大手が入ってきて、坪30万とかで取っていっちゃうんですよ。
そうすると値段では太刀打ちできないので、「これは違うものをやらないと先が危ない」と思って、一般の住宅をやろうと親父に相談をして・・・
最初は反対されましたけど、何とか説得をして、それで自分を含めて4人で会社を立ち上げたんです。

― 会社がスタートして業績はどうだったんですか?

新聞に折り込みチラシをして、現場見学会をやって、5万枚くらい撒いていたんですけど、10組前後の方が見学会に来てくれました。
そして、1回の見学会で必ず興味を持っていただけるお客様がいて、その中から必ず1棟受注に繋がっていってました。

― それはすごい数字ですよね?

  順調にいっていたんですね。

でも、会社を作ってすぐに親父が病気で亡くなってしまって、親父の会社を継がなければならなくなってしまったんですよ。
だから、当初はアイサンホームは開店休業のような感じだったんです。
でも社員もいますから、見学会をやって、受注をいただいて・・・。年間10棟くらい受注したので、結構利益が残ったんですが、その利益は本体の親父の会社の返済や金利で消えていっちゃうんです。
そして、メインバンクから「追加の担保や保証人を出せ、そうしないと今までのような付き合いはできない」言われて、そうすると上手くいかなくなってきて、自分でもどうしていいかわからなくなってしまって。
とにかく本体の会社は、ソフトランディングという道を選ばざるを得なくなってしまって、その時10人いた社員もリストラして、けりをつけました。
それでアイ・サンホームで頑張ろうと思っていたんですけど、親父の会社を潰してしまったという気持ちが、お客さんのほうに伝わっちゃったのか、と思うんですが、住宅の受注もなくなってしまったんです。

― なんか不安そうな気持ちが、この人には任せられないなというオーラを出していたんですね?

そうかもしれないです。そういう状態が半年も続いて、貯金もなくなってしまって、もう閉めた方がいいかもしれないな、と思いましたね。

もう一度自分の会社をやろうと決心し、最強ツールをOBに送り始めた。すると…

― それをもう一度やってみようと思ったのはどうしてですか?

何をしようかと迷っていた時に、たまたまインターネットを見ていたら、木戸さんと知り合いまして、いろいろ相談させてもらっていたら「10年後、20年後はどんなことをしてる?」という質問があって、「この業界で建築の何かをやっている」と書いたみたいなんです。
それで、「やっぱり石橋さんは建築の方をやりたいんじゃないの?」と(木戸さんに)言われて・・・

― 今の会社をやめて何か違うことをやろうかな、という話になったんですが、いろんな話を聞く中で、何かこの人は根っから家を作るのが好きなんだな、と思ったんです。

  50歳近くで、これから何かをやろうと思ったら、マイナス5とか10のスタートですよね。住宅も大変な状況ではあるけれども、やっぱりお父さんの代からの実績もあるし、そしたらプラス3とか5のスタートになるじゃないですか。もう1回やってみましょうよ、と話をしたんですよ。

そして「もう一回やろう!」と決心がついたんですけど、新しいお客さんを会得しないと仕事が成り立たない、と思っていたんですよ。そのためには、新築よりもリフォームがいいんだろうか、とかチラシならどんなチラシがいんだろうか、とかそんなことばかり考えていましたね、最初は。

― 具体的にはどんな動きを最初にしたんですか?

木戸さんと話をして、その時に一言「OBのお客さんの方を向いて仕事をするのと、新規のお客さんの方を向いて仕事をしていくのと、受注ということから考えてどちらの方が楽だと思う?」と聞かれたんですよ、たしか。
OBの方に向いてということは考えたことがなかったので、「1回やったお客さんで、受注なんか結びつかないだろう」と思ったので、新規の方だと思ってたんですよ。
ところがうちの妻に「どう思う?」と聞いたら、「やっぱりOBの方を向いた方がいいと思う」と言ったんですよ。
その時に「そんなわけないだろう」と思っている自分と「やっぱり間違えてたんだな」という自分が同時に生まれたんです。
そこで、今まで出していたニュースレターをOBさん向けに変えた方がいいんじゃないかと思いました。

― 今までも石橋さんはOBのお客さんにニュースレターを送っていましたよね。

でも、見込みのお客さんを意識して作っていたんですよ。新規会得のツールとして届けていて、ついでにOBにも送っていたという感じでした。

お父さんを思い出すようなお客さんからの依頼で、感激する仕事に出会った!

― それで、『あなたレター』に変えて、これが最新号ですね。前とは何が違うんですか?

新しいのは普段の自分の家族とか普段着の自分を載せています。
こういうのをOBの方に送り始めたら、お客さんと距離が縮まったような感じがしたんです。
気軽に商談も含めて、話をしてくれるようになったし、相見積もりなしで、「あなたに頼むわ」という感じで、仕事を依頼されるようになってきたんですよ。

― タイトルにある「新規集客なしで4年連続、増収増益を実現した」のは、他にも実践したものがあったんだと思いますが・・・。

法人なんですけど、親父の時代からのお客さんで保養施設を過去に建てさせてもらったんです。そこの雨漏りをうちが直したことがきっかけだったんですが、一昨年に突然電話がかかってきて、同居するので自宅のリビングとキッチンを新しくしたい、と。
こうやったら面白いだろうな、と思うことも仕掛けさせてもらって、喜んでいただけたと思います。そして去年、また突然電話がありまして、今度は会社の新しい事務所を作るということで。
そして、完成して、そのお披露目式というか落成式に呼ばれたんですよ。それもすごく嬉しかったんですけど、落成式が終って、挨拶に電話をさせてもらったんです。
そこで「なぜ僕に頼んだんですか?」と聞いたら、「あんただから頼んだんだ」と。
落成式のときに会長が息子さんにメッセージを残したというエピソードが披露されたんですが、自分は親父のことを思い出しちゃって、言葉が詰まってボロボロと泣きそうになってしまったんですよ。
その話をしたら、会長は「私の言葉はあんたのお父さんの言葉だと思えばいいよ」と、言ってくれて。なんでそこまで思ってくれているんだろう、と。
それが一番嬉しくて、感動したお客さんでした。

お客さんに喜んでもらえるような仕事をしたい、と自然と考えるようになったワケ

― 石橋さんはその社長さんのためにいろんなことをやったと伺いましたが?

はい、いっぱいやりましたね。
今の会長さんの息子さんが社長になって、そのために新しい事務所を作るということで、その社長さんがどうやったら喜ぶかな、と思って、社員の方に社長のために社長室の壁にメッセージ書いてもらおうと思いました。
それで、20人近くの社員さんに工事の現場の最中に、壁紙を貼る前に新社長に向けてメッセージを書いてもらったんです。
そのままクロスを貼ってしまうとどこに書いたのかわからなくなってしまうので、それを写真に撮って、みんなの思いがこもっていますよ、と。
会長にも息子さんのためにと頼んだら、一言でいいと言ったのに、山ほど書いてくれて・・・書いているところも写真に撮って、アルバムとして引渡し式のときに渡したんです。
あと、大きなショーウインドウがあるんですけど、真正面に夕日が沈むところが見えるんですよ。そこに会社のイニシャルの“K”という抜き文字を入れたんです。
外から見ると、社名の文字がポンと入っているだけなんですけど、陽が沈んでいくと逆に文字が下から上に上がっていくんですよ。
それをセレモニーの時にプレゼントしたいと思って。当日は雨が降らないでくれ、と祈りましたけど。
日の出の勢いじゃないけど、陽が沈んだら明日になるでしょ。ずっとこうやって上がっていくイメージができるので。
セレモニーの時はみんな「おー」と感動してくれました。

― そこですね!新規集客なしで、たった100件のリストにアプローチするだけ。それで4年連続、増収増益を実現したのは!

 普通のリフォームだと満足できず、わざわざそういう仕掛けをつい考えてしまう。そんな依頼はないのに(笑)でも、やりたくてしょうがなくなる。それが最強営業モデルだと思うんです。

  お客さんを感動させるために購入後1週間後とにプレゼントをしましょう、というノウハウがありますけど、石橋さんがやっているのは似ているようで違うような感じがしないですか?それはやらねば、という感じなんですよね。

  でも、石橋さんはやりたいんですよね。だから似ているようで違う。

そうですね。特別なことって思っていなかったんですけど。

― 私はそこに秘密があったと思うんです。1週間たったから何やって、これやってというのは、それを“やらねば”と感覚。でも石橋さんの場合はいると、普通にリフォームすればいいものを、自分がやりたくなってやってしまう。やらねば、じゃないんですよ。“やりたい!”なんですよね。誰も何も言ってないんだけど。喜んでもらえるから、「次もこうやっていこう」と、結局、好循環の歯車が回っていきますよね。

喜んでもらうだけじゃ飽き足らなくなって、今はどうやって泣かそうかな、ということを考えてます。

― 『あなたレター』というツールで普段の自分を見せる。そうするとお客さんから声がかかる。そうすると、お客さんとの壁が取れる。そこでだんだんと「ヒト」と「ヒト」関係になっていって、そうすると喜んで欲しい気持ちが芽生えてきて、さらに進むと泣かしたくなる。『あなたレター』が最強ツールといわれる所以がここにあるんですよね。

 モエル塾のメソッドの中には「ヒト」と「ヒト」関係のレベルがあるんですけど、一番多く実践しているのが石橋さんで、それがもう今や泣かせることが癖になって、それをやらなければ気がすまないという変人レベルになっている(笑)。

 実新規集客なしで4年連続、増収増益を実現した要因がストンと腹に落ちました。

 石橋さん、今日は長い間、ありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。

実績なしブランドなしお金なしで、完全オリジナルメニューの教室を開業!37人の生徒を集客した秘訣とは?

自分のやりたいことはイメージとしてあるが、障壁になることがたくさんあり、なかなか一歩をふみだせない。今回、登場する楽楽体操研究所 代表の南津弥さんは、体調不良でめ会社を辞めて3年間自宅療養。
それが体調が良くなった直後、体操を指導した経験なし、人前でしゃべることも苦手でありながらオリジナルメニューで37人の生徒を集客。この無謀とも思えることを、どうやって実現することができたのか。その秘訣を南さんに伺う。

原因不明の倦怠感と喉のつまりを改善するために、寝ながらする体操に出会った。

― 体調が悪かったということですが、どういう状態だったんですか?

2000年からバセドウ病で2年間、薬を飲んでいました。一旦は良くなったんですけど、薬をやめて数ヶ月後に再発してしまって、また薬を飲み始めて落ち着いてきたので、飲むのを止めたんです。その後から、どっと疲労感や倦怠感や喉が詰まったような感じがでてきてしまって・・・体調が悪い状態が8年間続いたんですけど、3年で会社も辞めざるを得なかったんです。
とにかく体がしんどくて、週に1回指圧に通う以外は、家でゴロゴロしていました。
首に葡萄の房のようなしこりがあったので、指圧に通っていたんですけど、そこの先生に「病院に行くと、命がないと言われますよ」と言われたんです。
それを信じてしまって、だから怖くて、病院にも行けず、喉のつまりとか倦怠感とかが出てきちゃったのかもしれないです。

― 体操にはどうやって出会ったんですか?

新聞記事で見かけたんです。その記事の中に“喉が詰まった感じ”の方のことが書かれていたので、この体操をやれば絶対楽になれると思いました。
その体操は寝転がってする体操で、体に負担をかけずに体のねじれを調整して、あとは普段使わない筋肉を使って筋トレする、というものです。

― それを習い始めたら、喉が詰まったような感じが治ったんですか?

2007年から習い始めたんですが、1年後にはウソみたいに治ったんですよ。
それまでは月に8割、9割喉が詰まったような感じがあったんですが、それがぐんと減って調子のいい日が増えてき始めたんです。
それで今度はこの体操を私が人に伝えたいと思うようになりました。

この体操を他の人にも広めたいと考え、モエル塾に入る決心をした。

― モエル塾に興味をもったきっかけはどんなことだったんですか?

その体操の先生が大阪で太極拳の教室を開きたいと、私に相談してこられたんです。
そこで私は地元の商工会議所に駆け込んで、いろいろ相談させていただいて・・・
その時に「実は私もこんなことをやってみたいんです。」と話をしていたので、「南さん、お手伝いばかりしているといつまでも2番手ですよ」と商工会議所の人に言われたんですよ。
そして商工会議所主催の企業塾を受けるように勧められました。そしてそのセミナーを受けて、また数ヶ月後に事業計画書を持って、その先生に相談しに行きました。
「次は何をしたらいいですか?」って聞いたら、木戸先生の『あなたレター』の本を出してきて、「何もしたことないんだったら、こういうので人を集めることもできますよ、面白いでしょう?」って教えて下さったんです。
「これはすごい!」と思って、『あなたレター』ならできるかもしれない、とすぐにパソコンで検索して木戸先生のメルマガにたどり着いたんですよ。
そのメルマガを購読し始めてすぐに、大阪でモエル塾の入塾の無料相談がある、というので、すぐに申し込みました。

― 自分で書いた『あなたレター』を見てもらおうという相談だったんですか?

いえ。ああいうのは本だけ見ていても絶対できない、と思っていましたので・・・。
モエル塾に入って練習しているうちに出来るようになるだろうな、と思っていたので、とにかくモエル塾に入れてもらいたかったんです。
それに木戸先生がどんな方なのか、お会いしてみないとわからないし・・・。
実際に会ってみて、一生懸命お話を聞いてくださったので「この人は大丈夫、信じられる」と思いました。

― 実際に入ってみて、モエル塾はどうでした?

体操のメニューも何も出来上がっていないところから、生徒さんがいらっしゃって、今こうやって体操教室をやっているというのが何か夢みたいです。

― 体力なし、しゃべるの苦手、指導経験も全くない南さんが、体操教室を開きたいというのは、すごく無謀だな、と思ったんですよ。でも、素晴らしいと思ったのは、南さんは毎回電話相談を欠かしたことがないですよね。

私は毎月1回は受けないといけないものだと勝手に勘違いしていたんですよ(笑)。
だから義務だと思っていたんです。
『あなたレター』など、勉強会やみなさんのお力をお借りして、出来るようになったことも有難かったです。
最初は何をしたらいいかわからなかったんですけど、お手本を見つけて、この人みたいに作ろうと真似して作りました。初めて出来た時は、楽しかったです。見て、くくくって笑えるくらい(笑)。

『あなたレター』や案内レターを作って配り、少しずつ生徒さんが集まってきた。

― 『あなたレター』が完成して、一番最初に渡した生徒さんは誰だったんですか?

母です。木戸先生が「まず身近な人、誰か一人に伝えてみて下さい」と言われたので、母にお願いしました。2番目は父です(笑)。その次は母のお友だちですね。その時は母を入れて全部で7人だったんですが、体験後に次も来てくださるという方に『あなたレター』を渡しました。

― 渡された方は、どんな表情でしたか?

恥ずかしくて、パパッと渡しておしまいだったので、見れませんでした。
でも、今年になってから11号か12号目で「これ、面白いですよね、いつも楽しみにしているんです」と言ってもらった時は嬉しかったです。

― 最初はお母さんがお友だちを何員も紹介してくれたんですよね。その後はどうやって生徒さんを増やしていったんですか?

その後は勉強会で学んだ案内レターを作って、ポスティングしました。木戸先生に電話相談したときに、ポスティングする、と言ったんですが、実はポスティングにはすごく抵抗があったんです。人の家のポストに入れるなんて、体力的にも不安がありましたし、自分の家に入っていたら嫌なので、それを自分がするなんて・・・
だから、1件目を入れるときはすごく怖かったです。さっと入れて次の家に行って・・・
でも、それを10軒くらいしたら慣れてきたんですよ。それからはどんどん入れていきました。

― その時は何枚くらいポスティングして、何人くらいの生徒さんから連絡があったんですか?

最初は1900枚撒いて、9人来てくれました。電話がなって、「これに行きたい」と言われたときは嬉しかったですね。

体操をオリジナルにしたり、次の案内レターを考えたり、一歩ずつ前に進んでいる。

― 南さんはオリジナルメニューの体操ということですが、どういうものなんですか?

別のところで習った体のねじれを直す体操の中から体に効くと思うものを抽出して、それを加えて、順番を変えて、組みなおしたんです。
今年に入ってから50分に短くしたんですけど、不思議なことにそちらの方が楽になられるのが早い方が多いんですよ。ニコニコして「元気になった」とおっしゃって下さって・・・

― 案内レターなんですが、けっこう難しくてうまく作れない、という人がいると思うんですが・・・

最初は私も出来なかったです。でも勉強会の後にコーチングを受けたんですが、その方に相談したら、「お母さんへの手紙という形で書いてみたらどうですか?」と言われました。
それで母へ手紙を書くという感じで作りました。

― やっぱり1人の実在する人がリアルにイメージできたから書けたんでしょうし、反応があったんですよね。それで2回目は2000枚撒いて、2人だったんですよね。普通なら多くの人が「この前、上手くいったの偶然だったんだ」と諦めるんですが、南さんの場合は違いましたよね。

最初の案内レターには「新たに教室を開きます」と載せたので、全員が初心者ということで来やすかった。でも2回目は「こういう教室を開いています。体験もやってます。」としたので、既存の方がいることがわかります。それで、自分は初めてだし、行きにくいな、と思っている方がいらっしゃったんじゃないかと。

― やっぱり「偶然上手くいった」で済ませないで「ここに原因があるのかな」と修正していく。運がいいとか悪いで片付けてしまわないで、ちゃんと見ようとしているところが素晴らしいですよね。それはまた次に繋がりますよね。

今お聞きしていて、勇気が湧いてきました。

― 南さんが自分のやりたいことがあるんだけど、いろんな障壁になっているもの、体力がない、しゃべるのが苦手とかそういうのを克服して生徒さん37人集めることができていますが、なぜ障壁を乗り越えることができた、と思いますか?

それは木戸先生がいつも教えて下さっている、“出来ることからやっていく”です。
体も一緒で、動かせるところから動かしていく、これも同じだと思います。
第一歩、第一歩です。

― あと、私はそれにもうひとつ南さんの“想い”があったからだと思うんです。体調が悪くて何もできなかった南さんが、この体操でここまで元気になった。それを私と同じように苦しんでいる人に伝えたいんだ、という想いが原動力になっていますよね。その純粋な気持ちがすごく素晴らしいですよね。

  だから、周りも応援したくなると思うんです。そして好循環の歯車がぐるぐる回ってみんなが豊かになる『皆豊め』になっていく。

  南さんは前からの状況と今の状況では奇跡と言っても過言じゃないくらい変わってるし、始めてお逢いした時とは表情が全然違いますよね。輝いていますよね、きらきらと。

南さん、今日はありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。

ノイローゼ状態から売上1.8倍になった!逆流集客法とは?

下請けの仕事は利益がないし、いいように振り回され、いつクビにされるかわらない…。こんな理由から、脱下請けを目指した外構工事店 株式会社高野の高野さん。ところがいざ自分で受注しようとしても、なかなか上手く行かない…。それに加え、4人の子供を育てないといけない状況になり身動きできなくといった悪循環に陥る。ここからどう脱出し売上1.8倍を達成したのか、その秘密を高野さんに伺う。

離婚によってノイローゼ状態に陥ったが、モエル塾を知ってから少しずつ改善した。

― ノイローゼ状態だったということですが、どんな感じだったんですか?

2年前に離婚をして、4人の子どもを育てることになったんですけど、家事とか自治会の役員とかPTAとか、そういうのが全部自分に降りかかってきたんです。もちろん仕事もしないといけないし、結局、全部滞っちゃって、上手く歯車が回らなくなって、そうなるとみんなストレスを抱えて家族も職人も元請けもが文句を言ってくる。それで閉じこもるというか、何も出来ない状態で精神的にまいっちゃったんですよね。
それでとにかく話を聞いてくれる人を、とパソコンで検索していたら木戸先生に巡り会えたんですよ。

― そして、本を読んでくれてセミナーにも参加してくれて、でもすぐにはモエル塾には入りませんでしたけど、どうしてですか?

「果たしてここは何をやるのか」というのがよくわからなかったし、自分の今の状況でここに入って上手くいくのか、というのがよくわからなかったので。
でもセミナーに参加して、「なんか、いい感じで波長が合うな」と、感じて、それなら、「勉強会に行ってみんなと一緒に話をするのもいいかもしれない」と思ったので、モエル塾に入りました。

― 初めて話をしたのは、電話相談でしたね。仕事の相談ではなくて、子どもが全然言うことをきかない、というような話だったんですよ。

「こんな風にお子さんと関わったらいいんじゃないですか?」と言われて、それから子どもたちとの会話に気をつけるようになったんです。
そしたら、その前は怒ることばかりだったんですが、それからは「一緒にやっていこうよ」と、いう風になったんですよ。それぞれがやってくれたりしたら、褒めて、いいことをしたら「いいね」とか、「ありがとう」と言ったりとか。
まず、自分から変わらなきゃいけないと思ったので、そこから始めたら、子どもたちも変わってきて、家事を分担してくれるようになったんです。それで少し楽になりました。

下請けから脱出するために、チラシやホームページで集客しようとしたがダメだった。 

― 家事をやるようになってからは、売り上げの方も落ちてきたんですよね。

半分くらいに激減しましたね。

― 下請けだと理不尽な扱いを受けてしまう、というのがあるということですが、高野さんもそういうことがあったんですか?

ありましたね。10年以上付き合っている会社でも担当が若い子になって、こっちを気に入らない、とポイっと切られたこともあったし・・・
仕事としては最後の部分になるので、会社のトラブルの帳尻あわせで下請けが切られてしまう、こういうのが何社もありましたね。でも今思えば、自分にも何か悪いところがあったんでしょうね。それは“みとめ”を勉強してから気がつきましたけど。

― それで、こんな下請けをやっていてもしょうがないから、自分でお客さんを探そうとチラシを始めたとか・・・

ほとんど専属でやっていた元請けから切られた時、「まずいな、何とかしなきゃ」と思って、見よう見まねでチラシを作ったんです。1000枚配りましたけど、反応は0でした。
それでも、しばらくしてまたチラシを作ったんですけど、とにかく嫌で嫌で・・・
自分は外構屋というのがあったんですけど、チラシはリフォーム全般のチラシで、専門外だったので、お客さんに説明するのも嫌だったんです。
その頃、ちょうど木戸先生と知り合った頃だったので、“みとめ”を勉強して、まず自分を「みとめ」て、そしたら「自分はこういう商売をやっているんだから、嫌なことはしなきゃいい、楽しいことをやればいい」という気持ちになりましたね。

― ホームページも作っていたんですよね?

10年前から作っていたんですが、やはり反応はほとんどなし。
それで、ホームページ作成会社に依頼して作ってもらったんですが、何度やり取りをしても自分の納得のいくものではなかったですね。
社長の考えは素晴らしくて、他の会社の事例を見せられて「この会社は100%下請けだったんですけど、100%元請けになった」と言われて、すぐ契約しちゃったんです。
でも、出来上がったものは全然人間性が伝わらないもので、もちろん反応もほとんどなし。それを(向こうの会社に)相談したけど、帰ってくる答は「ページ数が少ないから、(検索が)上位にいけなくて、だから反応率も悪い」と。
でも当時は200ページもあったんですよ。そしたら、「最低500ページは作らないと」と言われました。家事も仕事もやらないといけないんだから、そんな時間は取れないんですけど・・・
それで、木戸さんに相談したら、岩波さんを紹介してもらって、ホームページをお願いすることにしたんです。

モエル塾に入って本来の自分を取り戻し、『あなたレター』を一気に完成させた。 

― モエル塾に入って、勉強会に参加されましたよね。それはどうでした?

みんな、いい人ですよね。雰囲気がすごくホンワカして、心地いいんですよ。それで、自分が打ち解けてきた、というか素直になれてきて、自分がだんだん素の自分に戻れましたね。

― 最初はファミリーメンバーで入ったのに、いきなりグレートになって、『あなたレター』を作ったんですね。

勉強会は1日だから、その時は集中してできるんですけど、家に帰ると日常業務に追われてすぐに1ヶ月経っちゃってるんです。このままだと多分、1年経っても(『あなたレター』が)1枚もできないと思って、だったら強制的にやろうとグレートになったんですよ。

― そしたら、ものすごく早く『あなたレター』を完成しちゃいましたね。

  文章は苦手だ、と言っていた人が、すごく面白いレターをいきなりボーンと作って、あれはすごく自分が表現されていましたよ。

  ノイローゼになっていた人が、なぜあれだけ明るいのを作れたんですか?

もともと明るい人間なので、木戸先生のところに入ってから、(ノイローゼ状態から)解けるのが早かったんですよ。
そして、グレートで一気に加速がついたという気がしますけど。

お客様へのインタビューを始めたら、人への接し方や考え方が変わってきた。 

― 『あなたレター』を一気に作ってからモエル塾の教科書、最強営業モデルの中にあるレベル4のお客様インタビュー、あれもかなりハードルが高いのに、やっちゃいましたね。

  このCDを聞いている方の中でも『あなたレター』は多くの人は出来ているんですけど、お客様インタビューはなかなか出来ない。

  「ああいう事例を作りたいんですけど、どこからやったらいいですか?」と言う人に、どういう風にアドバイスしますか?

実際の事例を使って、僕のを使ってもいいんですけど、あれをポンとお客さんに見せて、「今度、こういうのをやりたいんです。それで、あなたの素材がすごい近い感じがして、大好きなんですけど、お願いできませんか?」と言うと、「いいねぇ」となると思うんですよ。

― 実際の事例を見たほうが、お客さんもイメージしやすいですよね。

  高野さんは実際に3つの事例を作ったわけですが、どうしてもインタビューをする時に、うまくできなかったり、しくじったり、上手に質問できなかったらどうしようとか、いろんな心配があると思うんですが、それはどうですか?

まず、普段お客さんと話している雑談から入って、あと聞く項目をきちんと決めておく。それを話の中で1回区切って「この課題をちょっと」という風に聞くといいと思いますね。私はいつも持っている手帳に項目を書いて、「じゃあ、1個目のこの内容からお願いします」と聞いてます。そしたら、ばぁーと(答が)出てくるんですよ。
まぁ、6つの質問の答はいろいろ交互しますけど、そんなのは言葉の数がいっぱい出てくるので、いいんです。

― 写真はどうしているんですか?

僕の場合は外の仕事になるので、全部インタビューが終わってから、「写真はぜひ、やったところの前で撮りましょうよ」と(言いますね)。三脚を持ってきて、タイマーをセットして、わざとタイマーのセルフを忘れちゃった、とか、ちょっとしたズッコケをして、笑いをとって。

― お客さんも写真となると固くなるから、笑いを取って固さを取るんですね。

  話が盛り上がれば2時間くらいになるそうですが、2時間のものをA4で4~6ページくらいにまとめるのはどうしてるんですか?

それが大変なんですよ。ICレコーダーで何回も聞き直しながら、6つの項目のどれにはいるか考えて。
質問を聞いてちゃんと答えてもらってるんだけど、全然違う話に飛んでいったりするので、こっちに持っていったりとか、何度かやり直して、最終的に文字数を減らしながら、絞っていく、という感じですね。

― 素晴らしいですね。やっぱり事例を3つも実践すると、完璧にノウハウが頭にはいってますね。

  お客さんにインタビューすることによって、次の営業に生かせるということはありますか?

自分の接し方とか態度とか考え方とかが変わってきているんじゃないかという気がします。
誰に対してもじっくり話を聞いちゃう。信頼性が増すというか、「この人いいね」と感じる人間に変わりつつある、仏さんじゃないですけど(笑)。

― 3人の方にインタビューをして、メンタルも変わってきて、だから、成約率が上がってきているんですね。売り上げが1.8倍ということですが、紹介の数が増えてきたんですか?

4,5年前にやった横浜のお客さんで、その方の実家が千葉だったんですが、その実家の駐車場を作る仕事をやったこともありました。遠かったので、どうしようかと思いましたが・・・そういう紹介が出てきたり、ホームページを岩波さんに変えてから、いい月は5件くらい新規も出るようになりました。
それに下請けとして受注も増えてきたんですよ。

― 今はすごく頼れると高野さんに変わったから下請けの仕事も増えてきたし、新規も増えてきたんですよ。

  『あなたレター』というのは人を伝える、そういった意味で人間力が以前より増してきたということですか?

人間力が増したかどうかはわからないですけど、よく話を聞くようになったというか、考え方とか接し方が変わってきたのかもしれないですね。

― 普通はいかに集客して、いかに成約させて、成約したお客さんをいかにリピート紹介させていくかというのが、一般的な売り上げの方式ですが、その入り口の集客が上手くいかない。

  それが高野さんは『あなたレター』やインタビューや奇跡の物語というツールを実践して、リピート紹介を起こして成約率を上げてきた。これは既存のお客さんとの密度が高くなったためで、これこそ今回のタイトルにある逆流集客法なんですよね。

  逆流、つまり既存のお客さんからアプローチしていけば、集客は上手くいきますよ、という高野さんの素晴らしい実践を多くの人に知っていただきたいと思い、今回お話をお伺いしました。

  高野さんの貴重な時間をご協力いただきまして、今日はありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。

仕事漬けの毎日からサヨナラしたら、リピート率3割が半年で5割になった!

仕事漬けの毎日で楽しいことなんか何もない、そんな自分が最強ツールをやろうと思っても書くことがない、と躊躇していた割貝さん。
なんとか始めようと教材を購入するが、それでも踏み切ることできなかった割貝さんが、なぜ最強ツールを完成させることができ、半年でリピート率を30%から50%にし、新規客の獲得にも成功したのか?その秘密を割貝和子さんに伺う。

お米のネット通販のホームページの作り方を調べていて、モエル塾を知った。

― 有限会社さんらいすの店長ということですが、割貝さんはどのような役目なんですか?

7年前からお米をネット通販で売っているんですが、今は主人と事務員さんの3人でやっています。そのサイトでの商品管理を私がやっているんです。普通はホームページを業者さんにお任せして作ってもらうんですけど、最初はどうやって頼むのかもわからなかったので、自分でソフトを買ってきて、見よう見まねで本を見ながら作ったんですよ。

― タイトルにもありますが、仕事漬けの毎日だったとか?

工業団地の中にある精米所なので、周りに人が住んでないですから、主人としゃべるぐらいで、主人とも仕事のことしか(しゃべりませんでした)。
「どこか行きましょうよ」と言っても、疲れているので、なかなか現実にはならなくて、だから『あなたレター』に書く話題がないんですよ。

― それがどうして『あなたレター』を書けるようになったのか、その辺をお聞きしたいんですが、その前にモエル塾に興味を持ったきっかけは、どんなことだったんですか?

割貝さんと木戸の対談

2004年までは(お米の)卸をやっていたんですが、小売を始めることになって、私がホームページを作らなければならなくなったんです。
それで、どうやって売ればいいのか、どうすれば人が見てくれるようになるのかわからなくて、自分でいろいろパソコンで探しているうちに木戸先生の「小心者の私ができた獲得法」のメルマガにたどりついたんですよ。
それから先生のメルマガを読むようになって、そして、『あなたレター』のことも書かれていたので、本を買って読みました。

『あなたレター』を作るのに躊躇して、なかなかモエル塾に入らなかった。

― ではモエル塾を知ったのが5年くらい前。でも実際にモエル塾に入られたのが、去年の11月ですよね。どうしてすぐに入ろうとされなかったんですか?

やっぱり費用がかかるから、ということと、「書くことがない!」と思ったんですよ。
『あなたレター』がいいのはわかったけど、書く話題がないから、(モエル塾に)入っても『あなたレター』を作れないんじゃないかと思ったんです。

― モエル塾という存在を知って、「入ったらいいんだろうな」と興味を持ってから、実際に入るまで長い時間があったんですよね。その間、何を考えていたんですか?

「うらやましいな、こんなところがあるんだ、入りたいな」と。
でも、『あなたレター』は経営者の人がやるもんだと思ってましたから。勉強会に行って(『あなたレター』を)やったって、私が経営をどうこうするわけじゃないし・・・。

― そんな割貝さんがモエル塾に入る決め手となったのは、何ですか?

先生の「(モエル塾に)入りませんか?」というメールを見て、「入ろう」と思ったんですよ。お米を売り始めて3年以上たっているのですが、最初と同じやり方・売り方をしてたので、いい方法があるのなら変えてみたいと思ったのです。
 「いつまでも独立起業時のやり方をしたことで精神的にも肉体的にも息切れをしてしまい会社を閉めてしまいました。もし、あなたもこのような状態になるとしたら、あなたには私のような失敗をして欲しくない。」のところでやろうと思い、URLをクリック。読んで希望が湧いてきました。

― 実際に入ってみて、どうでした?

入って正解です。「皆さん、すごく温かい人だな、認められるというのはすごく嬉しいことだな」と思いましたね。大人になると、褒めてもらえないのは当たり前だけど、改めて言葉で認められる、というのはないですよね。
でも、勉強会の時に私が席をはずしている間に私の通信を見て、「こういうところがいいですよ」というコメントを残して下さったりした方がいて、すごく嬉しかったですね。

日常のことを『あなたレター』に書くようになったら、スラスラをできるようなった。

― 仕事漬けの毎日でレターを書く話題がない、という問題はモエル塾に入ってクリアできたんですか?

「商売のことを書いちゃいけない、自分のことを書きなさい」と言われたので、最初の号は自分と主人のことを載せて、2号目は孫が遊びに来たので、孫のことを話題にしたんです。「心が動いた時のことを書きなさい」と言われたので、そんなことを書いていったら、気楽に書けた。やっぱり自分が楽しいと思ったことを書くのが楽ですね。

― 最初「書く話題がない」と言っていた悩みはどこに行っちゃったんですか?

やっぱり自分を出すのが嫌だったんですよ。60過ぎて、通販をやり始めて、そんなの恥ずかしくて人に言えなかったんですよ。

― 実は、話題がないんじゃなくて、自分を出したくなかったんですか?

そうかもしれないですね。もっと私生活を出すのがいいんだろうけど、そうじゃなくて、差しさわりのない気候のこととかを書こうとしか思わないから、話題がなくなっちゃうんですよね。日常のことが出てこなかったですから。他の方の『あなたレター』を見ていると、「えっ、こういうことでいいの?」というのがいっぱいあって。人のレターを見て、自分でも出来るかしら、と勇気になりましたね。

― モエル塾に入って、いろんな人の『あなたレター』を見ることができたのが大きかったということですか?

割貝さんの『あなたレター』

それが大きいですよね。それと、孫が産まれてから、娘も一緒に来るんですよ。その娘に和通心を見てもらったり、娘が写真を撮ってくれたり・・・。
そして話題づくりに悩んでいると、「ほら、お母さん、カーネーションを贈ってもらった話とか、誕生日とか、さくらんぼがなったのも話題になるじゃない!」とアドバイスをくれるようになったんですよ。それに写真をどんどん撮ってくれて、「写真をまず先に貼るんでしょ!」と。

リピーターが増えただけでなく、新規のお客様の獲得にも成功した。

― 震災の影響で、商品であるコシヒカリがないという事態が起きたと言ってましたね。

普通だったらコシヒカリがないんだったら、他のお店に行ってコシヒカリを買うんでしょうけど、その方はうちのお店の中で売っているものを探して買って下さるんですよ。ほんとに驚いてます。
そこまでうちを信用してくれているというか、大事に思ってくれていて、ほんとに感激してます。

― 最近はリピート率が増えたということで、逆に忙しくなったと思いますが・・・

売れない時は商品ページをいじくったり、キャッチコピーを考えたりしていたんですけど、『あなたレター』を出すようになってからは、そんなことをすることもなくなったので、かえって楽になりました。

― 今度は飲食店向けに開拓していく活動もやられていると言ってましたよね?

主人が業務用のお米をやりたいというのが、もともとあったんですよ。同じようなサイトが増えてきて、だんだん売り上げが少なくなってきたので、どうしようかと思ったときに「業務用をやるようにダイレクトメールを出せばいいよ」と主人が言ってくれたんです。
だから、電話帳を調べて、『あなたレター』と挨拶状と、値段表というかカタログも一緒に出したんです。そしたら、注文がきたんですよ。嬉しかったですね。

― そのダイレクトメールっておおよそ何通ぐらいだしたんですか?

中華料理屋さんとかラーメン屋さんとかに最終的には480通ぐらいですね。それで注文が来たのが21軒。
それも一番安いのではなくて、その次のランクのと、一番いいお米が売れたりして・・・。

― 新規ではありえない数字ですよね。

割貝さんと木戸 笑顔のツーショット

モエル塾の場合は、まずは既存のお客さんにアプローチして、既存のお客さんから認めのシャワーを浴びて、それから新規をやると、上手くいきますよ、と伝えています。

 多くの方法は、いかに新規をするで、信頼関係の実績作りをしないでやるから上手くいかない。割貝さんは今いるお客さんを大事にしたい、そういう気持ちが根本にあって実践している方だから、新規も上手くいくんですね。

自分の私生活を見せただけで、反応があるなんて驚きでしたけど・・・

― 同じような体験を感じられるのがいいんですよ。それだけで距離が縮まったような感じがするんですよね。

「書く話題が何もないです」と言われていましたけど、同じように思っている方もいらっしゃると思うんです。そういった方に、あるいは半年前の割貝さんにアドバイスするとしたら、何と言いますか?

ちょっとでも気持ちが動いたことを大事にする、「嬉しいな」とか、「面白いな」と思ったことを話題にする、あとはとにかく笑顔の写真を撮ったほうが早いと思いますね。
その話題に共通する顔と場面の部分だけをはさみで切る。そうすれば、写真を大きくして迫力を出すことも出来るので、それをいっぱい並べれば自然と言葉が出てきますよ。
そして、その時何を感じたか、と言うことを書く。楽しかったとか、美味しかったとか、一言添えると、レターは出来ちゃて全然面白いですよね。自分で貼って書いておきながら後で見直してニタニタしてるんです。それを何回もやっているんですよ(笑)

― 素晴らしいアドバイスですよね。やっぱり体験者のアドバイスは素晴らしいです。

『あなたレター』に書くことがない、と悩んでいた割貝さんですが、今は作ることが楽しくてしょうがない、そんなハッピーな気分がレターからにじみ出てきています。いつも、最高傑作の『あなたレター』を見せてくれるんですが、それがどんどんレベルアップしている。その第一歩は“まず写真を貼ること”からということですね。

割貝さん、今日はお忙しい中、本当にありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。

「絶対お願いします」と言わせた5年がかりの『あなたレター』その真相は、やる気がなかった?

『あなたレター』を発行するということは、自分の顔はもちろん、自分のことをさらけだすこと。このことにすごく抵抗があって、5年もの間、『あなたレター』を出すことに躊躇していた。
それがいざ発行してみると、素晴らしい出来の『あなたレター』になり、仕事も舞い込んできたという。その秘密を岩波久雄さんに伺う。

仲間を求めてモエル塾に入り、同じ立場の人たちとの付き合いが心地よかった。

― 岩波さんと私は、ホームページを作っていただいたのがきっかけで知り合って、その縁でモエル塾に入ったんですよね?

6、7年前になりますね。沼田さん主催の商材を作成するセミナーに木戸さんがいて、その懇親会で対面に座ったのが縁ですね。その時木戸さんが「田んぼに冬、水を入れてやるやり方ってできるんですか?」ということを聞かれたんですよ。だから近所でそういう田んぼを作っている人を探したら、近くにいたので、それじゃ来てもらおうと思ってメールを送って、田んぼの持ち主を紹介したんです。
その時にホームページの話もして、それがきっかけでモエル塾や営業トークのホームページを作ったんですよ。

― モエル塾をスタートする前からのお付き合いですけど、モエル塾に入ろうと思ったきっかけは何ですか?

木戸さんは会った頃は(自分は)小心者とチラチラ言ってましたよね?自分もそうなので、そこに共感できたし、モエル塾に集まってくる人は、人想いで人がいい方が集まってくるので、そういう人たちとお付き合いできるのも楽しかったです。
それにモエル塾は経営者の人が多いし、モエル塾の中に入って「ヒト対ヒト」関係を意識するようになったし、とても居心地が良かったんです。

― 仲間を求めていたんですか?

そうですね。勉強会でも顔を会わせるし、スカイプで実際に会ってなくても会えるというか、近所の人よりも掲示板とかスカイプで深い仲になれるんだな、と思いました。

― 実際に入ってみて、どうでした?

 モエルにはいろんなツールがありますけど、それを見ていたら、集客するよりも既存のお客さんを大事にするほうが大切だということがよくわかりましたね。
前はクライアントさんのホームページを作るにしても、いいキャッチフレーズとかいい文章を作り出さないといけないんじゃないかと勘違いしていたんです。
集客できないのは、自分のアドバイスと力量がないせいだと。
でもモエルの教科書を読んでいたら、要はお客さんとの関係をよくして、お客さんからいろんなことを聞きだして、聞き出したその言葉の中から出たキャッチフレーズや文章じゃないと(心に)響かない、ということが分かったんです。
ある方のホームページを作る時にも、人間味がないページだったので、「シンクロストーリーを作りましょうよ」と言って、それを載せて、社長さんや店長さんの顔も出して、検索エンジン対策をしたら、月の売り上げがそれまで5万だったのが、200万まで上がったこともありました。

ネット上でコミュニケーションを取り始めたが、『あなたレター』にはまだ抵抗があった。

― そういう風にモエルのメソッドが岩波さんのホームページ作成業にも生かされたんですけど、岩波さん自身は自分の顔を出すことに抵抗があったんですよね。

顔どころか自分の文章をネット上に出すことにも抵抗がありました。
mixiに入っていたんですけど、始めは自分の写真を貼るのが嫌だったので、似顔絵でしたね。でもmixiは登録した人しか見ないので、敷居が低かったし、ダイヤモンドプロジェクトの人で何人かよさそうな人だけ、マイリンク登録をして、やり取りをしていました。
それでコメントをもらったりすると嬉しくて、これがネット上のコミュニケーションなんだな、と分かったんです。

― mixiで後半は顔をだすようにしたんですか?

自分は農家と兼業しているんですが、“田んぼの中のウェブプロデューサー”と名乗っていたので、田んぼに机とパソコンを持っていって、写真を撮りました。ネットでコミュニケーションするというのがわかってきたし、だんだん楽しませようと(思いましたね)。
そして地元で同業者とブログのセミナーをやっていたので、mixiをブログに移行したんです。でもブログのほうには、写真は顔をぼかして出していました(笑)。

― ブログにどんなことを書いていたんですか?

パソコンやネットやブログで、クライアントさんが自分に分からないことを質問してきたことに対して答える感じです。あと、自分でネット上で面白い道具やツールを見つけたら、それを教えるようなブログです。

― ブログを始めたときは『あなたレター』の存在を当然知っているんですよね。でもそれはやってなかったんですよね?

自分のクライアントさんというのは20人以下なので、20人以下の人にわざわざニュースレターを出しても毎月続かないし、お客様事例にしてもインタビューできる人は5軒ぐらいしかいないな、と思ったので、5号で終っちゃうな、と思っていました。
とにかく面倒だし、始めるのはいいけど続けられるかというのが一番嫌だったですね。
実際にブログでもmixiでも始めた人の7,8割は止めているんじゃないですかね。
だから『あなたレター』を出しても続けられるかな、という不安の方が大きかったので、それが出したくない最大の理由でした。

心機一転、今年は『あなたレター』を発行しようと挑戦したら、意外と簡単だった。

― そんな岩波さんが5年目にしてなぜ急に出そうと思ったんですか?

今年から農業の収入よりホームページの収入の比率の方を増やしたいな、と思っているんですよ。農業の収入も落ちてきて、母もだんだん高齢になってきましたから。それにホームページ作成業をやっているのに、自分のホームページをまだ作ってないんですよ。このCDが配られる頃には完成させたいな、と思っているんですが、今年は口コミだけじゃなくて、ホームページとか『あなたレター』から紹介してもらえるように、新規のお客さんも増やしたい、と思ったのが一つ。
2つ目がモエルの勉強会に年に2回出るんですが、その時に小倉さんからのメールに「『あなたレター』を持ってきてください」と書いてあるので、それじゃ、いいタイミングだから、『あなたレター』を作ろうと。
あともう一つは、モエル塾の教科書とCDを聞いていたら、『あなたレター』はうまく作らなくていい、と言っていますよね。書く内容もささいなことでいい、と。それだったらブログの1記事を『あなたレター』にすればいいと思ったんですよ。
出すならA4サイズ1枚の表面だけでいいと思っていたので、「だったら楽勝じゃん」と思って、作ってみようと思ったんです。

― 岩波さんが『あなたレター』の創刊号を送ったら、なぜかTさんから私のところに電話があって、絶賛したんですよ。どうしてTさんはそこまで絶賛したんだと思いますか?

『あなたレター』のメソッドというものがあるとしたら、かなり忠実にやっているからだと思います。実は西垣さんがだしている「2×4=通心」の過去のヤツを見て、これと似たように作ればいいな、と思って作ったんですよ。
タイトルとか文字のフォントとか真似させてもらったし、挨拶のところは括弧書きでしゃべっているようなセリフを入れるとか、季節の挨拶のところも自分のことなんだけれども、「~~しないでくださいね」とか・・・

― さすが『あなたレター』のセミナーに4回も出ていると、掴んでいますね。

出来事のところにもなるべく会話文を入れて気持ちが出るように、とか、写真も大きいのや小さいのを入れたりして、メリハリをつけるとか、強調は3箇所か4箇所ぐらいにしてあとは下線を入れるとか、ですね。キャプションも面白くしようと思って、直感的に思ったことを入れる、というのも西垣さんのメソッドですよね。

― 今の中で、『あなたレター』で上手くいく人で共通にやっていることを言ってましたね。「西垣さんのをモデルにした」って。ここがかなり重要なんですよ。上手くいかない人って自己流で全部自分で0から作ってしまうんですよね。そうすると、『あなたレター』でないものが出来上がってしまう。

だから、上手くいっている人の『あなたレター』を真似してモデルにするのがポイントなんですよ。

そうですね。だから、自分は時間がかかったけれどそんなに苦労はしなかったですね。

手書きでゆっくり丁寧に書いたあいさつ状が、人の心を動かした。

― 私は他にTさんが唸ったわけはあいさつ状にもあると思うんです。すごく丁寧に書かれていますよね。まさしく魂を込めて書いたという感じ。このあいさつ状に私はすごくインパクトを感じました。

あれは、ワープロで表題に使おうと思ったフォントで1回印刷をして、それを見ながら手書きで書いたんですよ。
いきなり書いてしまうと間違ってしまうので、やり直ししないでいいように見本をみながら書いたんです。それにゆっくり書かないと、字が下手なので・・・。

― 字が下手とか上手いとか関係ないんですよ。下手でもいいから、時間をかけてゆっくり丁寧に書くとそれが伝わるんです。いろんなトークを駆使するのも大切なんですけど、文字を丁寧にゆっくり書くだけで人の気持ちをそこまで動かすなら、そっちの方が楽ですよね。これはすごくいい見本だと思いました。

私はこのCDで一番伝えたいのは、実はあいさつ状なんですよ。ああいうあいさつ状は初めて見たので、これはやっぱりいいな、と。

パソコンの時代だから、かえって手書きがいいんですよね。

― 『あなたレター』の中に、タイトルに入れるとかして手書きの部分があるとホッとしますね。でも欲張ると続かなくなりますから、気が向いた時に残暑見舞いとか、改めて書くというのもいいかもしれないですね。

ところで、岩波さんは克服したわけですけど、顔出しや自分を出すことに抵抗があるという人にどんなアドバイスをしますか?

いっぺんには難しいと思うので、少しずつやっていけばいいんじゃないかと思います。
他にも、気が向くまで出さなかったと方もいましたよね。あと保険屋さんの矢部さんも17ヶ月かかった、と。自分も5年かかりましたからね。
モエル塾に入っていてCDを聴いたり、勉強会に出たりしていたら、やりたいと思う時がくるから、その時にやった方が反応のある『あなたレター』を作れると思いますよ。

― 『あなたレター』を出すのに抵抗があるんだったら、さっきのあいさつ状だけでもいいかな、と思います。葉書の後ろに「いつもお世話になっております」とか「暑中お見舞い申しあげます」とか、ゆっくり丁寧に書くこと、そこからのスタートでも十分にいいと思います。それは岩波さんのあいさつ状がヒントになりましたね。

木戸さんのメルマガでも、ポッドキャストでも、あとは教科書を聞いていたら、たぶんやりたいなと思いますよね。

― 『あなたレター』に限らないで他のツールでもモエル塾にはいろんなメソッドがありますから、「奇跡の物語が1年もモエル塾にいるのに出来ない」とか「案内レターはまだまだできない」とか、心配する必要はなくて、モエル塾にいれば、いつか出来ますから。

逆に岩波さんの5年の記録を破る人がいたら、またそれはそれで勇気になります。

岩波さん、今日はお忙しい中、本当にありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。

27人に『あなたレター』の取材をしたら12件契約になった!第三番目の人をイメージする聞き方とは?

虫けらのようにあしらわれながらもそれに耐え、とにかくピンポンし続ける、電話をかけまくる…。こんな営業をしなと契約は取れないといわれる商品がある。
それが飛び込みやテレアポをすることなく、紹介やクチコミだけで問い合わせが入ってくるとしたら?こんな偉業を成し遂げた山下勇雄さんにその秘密を伺う。

モエル塾の営業スタイルに共感し、『あなたレター』を始めた。

― 27人に『あなたレター』の取材をしたら12件の契約になったお話を伺う前に、モエル塾に興味をもったきっかけというのは、何だったんですか?

昨年の夏くらいまでは、テレアポ部隊から翌日のアポをもらって、そこに行く、というこのスタイルでやってきたんですが、どんどんアポ件数が減ってきて、契約率も悪くなって、成果が上がらなくなってきたんです。テレアポ部隊にかかっている人件費もあるので、成果が上がらないとアポを渡せないよ、ということになって、それだったら、自分でお客さんを探してやろうと思ったんです。
そこで、以前から木戸先生のことを知っていたので、モエル塾のやり方がお客さんを引き寄せられるんじゃないかな、と思ったのがきっかけですね。

― モエル塾に入るまでに、考えたり迷ったりとかはなかったんですか?

『あなたレター』の存在を知ってはいたんですが、果たして社長さんが読んでくれるかどうか、事務員さんが受け取ってそれで終わりだと意味ないですし、法人営業の場合は送ったレターなり渡したレターが決裁者に届くかどうかというのは(見えないので、)それを考えたらモエル塾のやり方で通用するのかな、という不安はありましたね。

― 『あなたレター』本には作り方とか活用法や、法人の事例も載っていますが?

ええ。本は読みました。木戸先生はいろんな経験を積まれているので、私がする仕事にたいしても現場の非常に近いイメージを持っていただけると思っていましたので、より自分のやっている仕事に落とし込める相談ができるんではと。

― モエル塾に入る決め手となったのは何ですか?

あまり長い期間迷うのは苦手ですので、自分のひらめきを大事にしますので、真剣に考えて、何か楽しそうだ、とイメージがあったので。このやり方でうまくいったら、自分は絶対楽しいという気がしたので、決めました。
やっぱり木戸先生のスタイルが“ヒト”を大事にした営業方法だったので、そこは以前から共感、共鳴していましたし、法人でもしょせん人や個人の集まりなので。
社長さんにさえこのツールが渡って見てもらえたら、私という者を理解していただいて、いい方にいくだろうという自信がありました。あとはどうやって社長さんに届くかというところは先生に相談しながらやっていけばいい、と(モエル塾に入ることを)決めました。

いろいろ試行錯誤しながら『あなたレター』を配ったが、成果が出なかった。

― モエル塾に実際に入って、どうだったんですか?

最初に『あなたレター』を作って、「さあ、これでいける」と思いました。もう、バラ色に見えましたね(笑)。
挨拶状と『あなたレター』を持って飛び込みをやったんですけど、飛び込んだのは最初の5軒くらいで、あとはポスティングになりました。
1軒目からなかなか入れないんですよ。門前払いのトラウマがあって、まるで害虫か野良猫のようにあしらわれるイメージがあって、頑張って挨拶をして商品の話をしたんですが、「ああ、いつものか~」という感じで。あまり印象も良くなかったので、そのまま去りました。

― 最初イメージしたのは、その形でガンガン渡していこうとしていたんですか?

(『あなたレター』を)渡して話を切り出したら、「そうなの?じゃあ、見てもらおうかな」と甘い期待で言ってもらえるのかな、と。でもそういう話はいっさいなくて・・・。
2軒目からは最初の挨拶をした後は、すぐに「これ」と渡すだけ。そういう形で午前中に5軒渡しました。
午後から会うのが嫌になって、ポストに入れようと。読んでもらえればいいや、会わなくても、ちゃんと挨拶状も添えているし、読んでもらえたらいいんだ、と。
挨拶状の文面をポスティング用に“突然投函させていただいて”という感じに変えて、それで一応誠意は伝わるだろう、と(思いました)。

― 2日目も朝からポスティングしたんですか?

そうです。飛び込みは止めて、「これでいいんだ、いいんだ」と、どんどんエリアを広げていったんですけど、2,3週すれば反応があると思っていても、これだけ配っていたら、1軒くらい電話がかかってきてもいいだろう、と思ったんですが、それがない。
ツールの内容がダメなのかな、とちょこちょこ挨拶状や『あなたレター』の文面を変えながら、今度はツール作りに時間をかけるようになりました。
案内レターを『あなたレター』に挟んだりもしたんですけど、でも反応が全然ない。

― それからどうしたんですか?

違う仕事も考えました。でも行き詰まって仕事を探している、なんてことは家族には言えなくて、仕事があるかのように朝スーツを着て、マクドナルド行って時間をつぶしたり、求人誌を見たり。
あと、ノートに今の気持ちを書くのが習慣なんですけど、もうこの仕事はダメだ、やっぱり飛び込みとかしたくない、でも何かヒトとつながっていたい、ヒトの役に立つ仕事がしたい、喜んでもらえる仕事がしたい、いろいろやりたいこと希望と、やりたくないことをズラズラ書く日々だったんですよ。
でも、「収入もそのうち止まってしまう、何とかしなきゃ」と思って、誰かに相談したくなって、東京の勉強会で知り合った秋田さんに電話をしたんです。

モエル塾の仲間に相談して、“紹介”という方法をひらめいた。

― 何を相談したんですか?

木戸先生のアドバイスをいただいてやっていたけど、続かない、成果も出ない、やり尽くした、と。もっと別の営業方法がないかなと、いうことを相談しました。秋田さんから「紹介というスタイルがいいのでは」と言われて、「そうか、紹介がどんどん出ながら契約が取れたら、面白いな」と。
この『あなたレター』を紹介につなげることできないかな、といろいろ考えて、この人だと話ができる、という社長さんに会いに行ったんです。話を聞いて、それをツールに落とし込んで、その社長さんにできあがったものを持っていったら、すごく喜んでくれて。「このスタイルは使えるな」と思いました。
他にも別の社長さんのところに取材に行ったときには、話している最後の方に「電話料金を見直してくれるの? 今請求書あるから、見て」という話にもなりました。
結局その社長さんは対象外で、「社長さん、これもう契約を切り替える必要がない、今のままでいいですよ」と説明したら、「見てもらって安心した、良かった、ありがとう」と、喜んでもらえたんですよ。

― 普通だったら、がっかりすると思うんですけど、喜んでもらえたら良かった、と。

私としては、来月号の社長さんをこれでゲットした、と。契約のことは頭になくて、これでいい記事が書ける。そして「この方に次の方を紹介してもらえるな」と思ったんですね。
実際に、会話の中でも第三の人をイメージしながら聞いていたんですが、その人にその場で電話してもらって、「山下さんが取材したいから、都合つけて」と、その場でアポを取ってもらったんです。

― 次に紹介してくれる人のことを三番目というんですよね。会話の中でどういう風に意識をして言ったんですか?

その方はその社長さんにとったら親しい方で、取引先になるんですが、すごく人間関係が出来た状態で、その取引先の方からもその社長さんの評価というか、なぜこの社長さんと取引をしているのか、付き合っているのか、客観的に聞きたいな、と思ったんです。
それに、その人がどう思っているのかをその社長さんに意識してもらいながら、私と話をしたら面白いだろうな、と。

― 他の社長さんも知り合いをつないでいく時は、そんな感じで聞いたんですか?

最初はそんなに意識していなかったんですが、何人もインタビューする中でそっちに意識を持って聞いていったほうが、結果的にその方を紹介していただきやすくなりますし、それをツールに落とし込んだときの社長さんの喜びとか、いろんな広がりが期待できると思いましたんで。

社長さんへのいろんな話にすごく興味がわいて、そして仕事につながるようになった。

― インタビューをし始めて5人目で契約になったそうですが、その時はどういう気持ちでしたか?

契約をもらえたらいいな、というのはあったんですが、こっちは取材で新しい人とつながるだけでも、ほんとにそれだけでOKでしたので。
今まで、さんざん自分は新しい社長さんと出会うために努力したんですけど、ダメで、でもこんなに簡単に社長さんと知り合えるのがすごく嬉しくて、これが自分の仕事というか、最初はある意味ボランティアだったのが、楽しいな、と。
次の社長さんのことは事前にインターネットで会社の概要やプロフィールを調べて、これを聞こう、あれを質問しようと、と(準備をして行きます)。

― インタビューした人は、全部記事にするんですか?

記事にすると言って(取材に)行っていますので。今のところは、社長さんのレポートという形でしていますけれど、ちょっと多いので、今、どういうツールがいいのか、試行錯誤しているんですが・・・

― その辺からやっと、私に相談がきたんですよね(笑)。こんなにいっぱいインタビューしてたら、小冊子になっちゃいますよ、と。そこから広がっていってる感じですか?

自分の中では通信の仕事がメインですので、その仕事で広がっていくのが一番良かったんですけども、けっこう対象外の案件も多くて、お役に立てない機会も多かったんですね。
それで、いろんな社長と出会うことでいろんな悩みを聞いていたら、「この悩みだったら、この間の社長さんにつながるな」とか、その話をすることで契約になったりして。
そのことで「山下さんが紹介してくれたから。」と、手数料をもらったり。そっちの方が通信の仕事より増えてきた感じなんです。

― 山下さん、先ほどの50人くらい取材をした中で、「ここのポイントを押さえてやったらうまくいくよ」とか、「こういう失敗をしがちなんだよね」とかいうの、何かありますか?

契約を取ろうと思って回っているんじゃないので、私自身いろんな社長さんから経営のことを学びたかったですし、「そういう話をいろいろ聞きたい」とか、「この社長さんはどういう思いがあって今の会社を設立したのか」とか、そういう思いを聞くことに興味があったんです。
第三の人の話でいえば、その社長さんがうまくつながることが、また社長さんにすごく喜んでいただけることになって、その延長線上に私も自然と仕事がもらえましたので、そのスタイルがいいのかな、と。

― 今のお話を伺っていると、確かにこれを聞いている人の中には、どんな風に聞いて、どの順番で、そういうのを知りたい人もいるかと思うんですが、そこは別に知らなくてもいいんですね。

第三者の人と社長とが人間関係ができているというのは、どんな人なんだろうな、と、第三者の人が社長のことをどう思っているんだろうな、ということに興味があって、その人のことを喜ばせてあげたい、とか、この人はどんな風に仕事をはじめたんだろうな、と本当に興味があったのか、そうじゃないのかというのは、相手には伝わりますからね。

― 最後に、モエル塾に入って一番良かったことはなんですか?

自分ひとりで考えてもしょせんしれてますから、気軽に相談できる仲間がいること。
一番は木戸先生に相談すればいいんですけど、そういう意味では秋田さんというのは、私と木戸先生の関係からすると、第三の人になるんです。
そういう形で相談できるというのは、すごく有難いし、人として大事なことを教わりますので、そういうことを気づかせてくれる、ある意味修行の場でもあったりしますね。

― どうしようもなくなって止まってしまったときに、既存のお客さんに『あなたレター』を渡したら、「面白いね」と言われ、その一言がものすごい原動力になる。それを“みとめのシャワー”と呼んでいるんですけど、今日も、お話を伺っていて、まさにそうだな、と。

第三者の人をイメージする、というのは、ほんとに面白いですよね。よりいろんな人を喜ばせる必殺技だな、と思って聞きました。

山下さん、今日はお忙しい中、本当にありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。

「やる」と決めて17ヶ月目にできた最強ツールが初回で大爆発!!

矢部さんと木戸の対談トップ

家庭の様々な問題や苦労を抱えながら、生命保険業という仕事を必死にやり続けた矢部さん。しかし、そのストレスから病気になり苦しみもがいていた頃、友人からの紹介がきっかけでモエル塾に出会う。がモエル塾のキモである最強ツールを始める決心がなかなかつかない。
それがなぜ17ヵ月後に始められて、なぜ初回から3件契約になったのか?その秘密を矢部志保子さんに伺う。

モエル塾に入って17ヶ月目にしてやっと最強ツールを作成した。

― 「『あなたレター』を始める決意から17ヶ月」とタイトルにありますが、この決意は誰かに言ったんですか?

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そうですね。会議の時に「今月から『あなたレター』というツールを始めます。」と言ったんですが、しませんでした(笑)。
人に言っちゃった手前、「来月こそはやらなきゃ」という葛藤が、頭のどこかにはずっとありましたね。

― それが17ヶ月目にしてやっと創刊号が出来上がって、その創刊号が大爆発!ということですが、いろんな意味の大爆発なんですよね。まず、パッと見た目が大爆発。もうひとつが、創刊号からお客さんの方から問い合わせがあって、契約が3件あった、という大爆発。その中の1件はすごい高額な契約になった、ということで、超大爆発になったということですよね。

なんかスルスルといったのが不思議な感じでした。全部で230部くらい作ったんですが、創刊号はお手紙と挨拶状もつけて、200部くらいを郵送しました。あとの30部が手渡しですね。

― 『あなたレター』をやろうと決意してからは、セミナーにも参加されましたよね?

(会議で)宣言するよりも前にセミナーに出たんです。
モエル塾に入ってから『あなたレター』の存在を知って、1年近く経つ頃、みなさんが『あなたレター』を書かれていることを知って、その自分への効果とか、“みとめ”とかが情報として入ってきたので、勉強したいな、と思って、受けたんです。

子どもたちの不登校、自身の病気などで苦しんでいた頃、モエル塾を紹介された。

― そもそも、モエル塾に入ろうと思ったきっかけは何だったんですか?

私は子どもたちが3歳と2歳のときに離婚して母子家庭になったんですが、小さい子どもを抱えて働ける仕事ということで、この生命保険の仕事を始めたんです。
でも親からは生命保険業は社会的地位が低いと思われているようなところがあって、反対されたんですよ。だからすごい気負いがあって、「(矢部さんは)すごいしっかりやって下さって、知識もあって・・・」と思われたいという欲望があって、それで子どもたちを養うために入ったのにも関わらず、仕事にのめり込んでいったんですね。
部下も抱えて責任も与えられてチームも引っ張っていって、お客さんからも信頼をいただけるようになって・・・

― 成績も上げられていたわけですよね?

そうですね。小さな会社ですけど、認められることが自分にとってはすごい快感だったし、新しいことをやりたいという気持ちもあったし・・・
そこでファイナンシャルプランナーの資格を取ろうと塾に通い始めたりしました。

― すごく順調にやってきて、なぜモエル塾に?

子どもが中学校に入ってから、不登校になったんです。それまでは子どもたちはすごくいい子でいてくれて、中学に入るまでは言うことも聞いてくれたし、私のストレスを逆に吸収してくれる感じだったんですけど。
私の気持ちがほとんど会社に向かっていて、家に帰ってからも仕事ばかりで、愛情不足だったかもしれません。
そこから子ども中心に、自分の気持ちが真逆の方向に変わったんです。自分としては仕事をしすぎたことが子どもたちをこんな風にしてしまったという罪の意識と、もう一方でお客さんに対してちゃんとできてない、という申し訳ないという気持ちとで押しつぶされそうになりながら。

そしてどうにか子どもたちが落ち着いてきた時に、ファイナンシャルプランナーの塾に通うようなったんですが、でも今度は出来ない自分を責め始める。
「頭悪いな」とか「みんな出来てるのに私一人、できない」とか。
それにこのままでどうしたらいいんだろうという時に、今の会社からも、高知にサテライトオフィスという小さな支店を作るから、そのスターティングメンバーに来ないか、という声かけがあったんです。
自分でどうしたらいいかわからなくなって、パニックになって、抱えている子どものこともあるし、何を選択したらいいか全く分からなくなってしまったんです。
その時にファイナンシャルプランナーの塾で知り合った方に、「矢部さん、すごく苦しそう」と言われて・・・

― 外から見ても、苦しそうだったんですね。

ストレスで、突発性難聴で耳まで聞こえなくなりましたから。その時「ホントは教えたくないんだけど」という感じで、モエル塾を紹介してもらったんです。
「僕の大切な宝物なんですけど」と言われて、すぐにモエル塾に連絡したんですよ。
何より助けて欲しかったから、塾生になったら電話相談が出来るということだったので、すぐ申し込んで、電話相談の日を心待ちにしていました。

― 他の塾とか会員制コンサルタントとか調べようとは思わなかったんですか?

いや、思わなかったんですよ。紹介していただいた人が宝物だと言ったのと「あんまり教えたくないから」と言われたのが・・・(笑)それを教えてくれるというのが。
すごい人だよ、と言われたんですよ。今までとは違って、すごい大事な営業のことも教えてくれるし、そこですごいビックリしたのが、「営業を勉強するの?」という感じでした。

― 本屋さんに行けば営業の本はいっぱいありますよね?

全然勉強しようと思わなかったんですね。それなりに自分の町ではやってこれたので、「今さら営業?」という感じがどこかにあったのかもしれないですね。
あと自分が正しいと思っていたので、「今さら営業?」というのはありましたね。
いろんな選択肢が一気に来たので、自分で整理できなくて、それであっちこっちの人に相談もしてたんですけど、みなさんそれぞれアドバイスも違うし、営業コンサルの先生だったら、答えをくれるだろうな、と思って。助けて欲しい、と。
そこで答えが欲しくて、自分で決めないといけないのに、自分でそんなことを考えたことがなくて、この苦しいところから助けて欲しいという気持ちで相談したら、木戸さんを紹介してもらったので、電話相談で私は楽になるな、と思って申し込んだんです。

仕事をすることが楽しくなってきたが、まだ最強ツールは作成できなかった。

― それでその電話相談では、楽になったんですか?

それが全然でしたね(笑)答えをくれるどころか、「自分で考えなさい」といわれました。そして「矢部さん、どうしてこの仕事をしているんですか?」と聞かれたときに「社会的地位を上げたい」と言ったら、「矢部さん、『楽しいからこの仕事をしている』ってなぜ言えないんですか?」って。その時は「えっ? 楽しく仕事をしたらいけないでしょ!」と思いましたけど、この“楽しい”という言葉がすごく印象に残って、今の会社に(移ることを)直感的に決めました。

― 最初、モエル塾を紹介してくれた人が、「ここは最高だよ」と言われて、その期待とギャップはあったんですか?

ありましたね。答えをもらえるもんだと思って入ったのに、答えをくれないから、もどかしい。でもその時を今、振り返ってみると、やっぱり自分で選択するのが怖い自分がいる。自分が選択したことに責任を持つことから逃げて、どこかで誰かに依存している自分を感じましたね。そういうことに気づいたんです。

― モエル塾に入って一番、良かったなと思えることはありましたか?

私自身が楽しんで仕事をやるということがどれほど大事なことか、ということに気づかせてくれたことと、お客様との関係が人対人の関係になったということですね。
その関係が掴めそうだということがすごい宝物になるんじゃないかな、という予感がしているところです。

― 楽しいことが大切なんだな、と思えたのはどこで実感できたんですか?

転職してお客さんから「今の仕事はどぉ?」とよく聞かれるんですが、木戸さんから習ったとおり、バカの一つ覚えみたいに、「おかげ様で楽しいです。」と言っていたんです。
転職してすぐリーマンショックがあって、会社自体がそれに関わっていたので、「いきなり大変じゃない?」と言われたりしたんですが、「楽しいですよ」とそれだけを言い続けてきました。そしたらある日気がついたら、「ホントに楽しそうね」と言われて。
そうやって、「楽しい」という言葉だけで2年くらいやってきて、成績も全国で11位くらいになったんですよ。

でも、お客様とは「楽しい」という言葉のおかげで、人対人の関係が少しずつ築けられたという実感があったんですが、数字を出さないといけない仕事なので、そこへの不安はいつもありましたね。これがこのまま続くはずはないという思いと、本社表彰を目的に動きたいと思う自分がいて・・・

最強ツールによって、人対人関係が築けるようになり、本当の楽しさがわかった。

― それが最強ツール『あなたレター』を始めようとしたきっかけですか?

そうです。『あなたレター』は作るのがしんどいじゃないですか。ネタを探したり、写真を撮ったりして・・・だから、『あなたレター』にまつわる手間を考えると、できるだけ先に延ばしたかったんです。

― それが17ヶ月目でいきなり4ページ。さらに案内レターや挨拶状、アンケート用紙など勢ぞろいですよね。これは何故なんですか?

高知県警の部署に許可をいただいて、そこに『あなたレター』の前身みたいなものを自分の自己紹介もかねて、試しうちしたんですよ。今までのお客様に『あなたレター』を渡して、「何これ?」と言われるのがイヤだったので、私のことを全然知らない方に配ってみようという感じですね。
それを既存のお客さんにも何人か渡したら、「面白いやん!」と言われたんです。「次が楽しみだから、早く書いてね」とか「次、何書くの?」とか聞かれるようになったので、これは本格的にやろうかな、と。

― お客さんのインタビューをして、大きな発見をされたという話を聞きましたが・・・

インタビューをさせてもらうと話を真剣に聞きますし、今までやってきた中でのいろいろな話を聞くと、私も勇気付けられる。そして仕上がった時に、私は書かせていただいた、というつもりで感謝するんですけど、相手の方からお礼や感謝の言葉をもらえるんです。
(インタビューをしている)短い時間にすごく深い関係になるというのが実感できて、わずかまだ3回ですけど、このインタビューの力というのは、すごいな、と。
『あなたレター』を発行したことで、次は誰をインタビューしようかな、と常に頭の中の片隅にあるんです。それがすごく幸せですね。

― 17ヶ月間の自分に、アドバイスをするとしたら、何と言いますか?

ひとつには、実は自分だけの力だけでは出来てないと思うんです。メンバーと一緒に警察に行こうというのもひとつの原点でしたし、今回の『月替わり楽気定食』というタイトルも、オフィスのメンバーがつけてくれたんです。
他にもいろいろアドバイスをしてくれて・・・出来ない自分を認めて「助けて」と言えることも大事かな、と。
インタビューによってお客さんも巻き込めるし、それからインタビュー以外のところもいろんな人に相談して巻き込んでやることによって、『あなたレター』を通していろんな人との関わりが出来ることが財産になる、それが『あなたレター』の真髄だと思ってます。

― 最強ツール『あなたレター』をやろうと思ったものの、いつまでもできない。そんな自分を責めている人にとって、矢部さんのお話は大きな勇気になったんではと思います。矢部さん、今日はお忙しい中、本当にありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。