「コロナ禍を境にして、営業マンの契約率が下がりました。
今までは営業マンの自主性に任せており、あまり気にしていませんでした。
ところが最近になって、営業マンのやることなすことが気になって仕方がありません。
そこで今までのやり方を見直し、無駄だと思えることをどんどんなくしていきたいと考えています。
でも営業マンのやる気は下げたくありません。
営業マンの契約率を上げていく方法がありましたら、アドバイスよろしくお願いします。」
という質問にお答えしました。
気持ちを見せ合うミーティングでリフォーム 契約率アップ
さえ:こんにちは、ナビゲーターのさえです。
木戸先生、よろしくお願いいたします。
木戸:よろしくお願いします、今日は何でしょう。
さえ:リフォーム業を営んでる方からの質問です。
「コロナ禍を境にして、営業マンの契約率が下がりました。
今までは営業マンの自主性に任せており、あまり気にしていませんでした。
ところが最近になって、営業マンのやることなすことが気になって仕方がありません。
そこで今までのやり方を見直し、無駄だと思えることをどんどんなくしていきたいと考えています。
でも営業マンのやる気は下げたくありません。
営業マンの契約率を上げていく方法がありましたら、アドバイスよろしくお願いします。」
木戸:リフォーム業の方の契約率アップということで。
どちらかというと社員教育という話ですね。
結構、社員の方に自由にやってもらってるということで、そういう雰囲気があるんですかね。
こういう研修もやったことがあるんですけども、みんなの気持ちを見せあうミーティングをやったらいいと思いますよ。
さえ:気持ちを見せあうミーティング?
具体的に言うと?
木戸:会社なので、社長、営業マン、営業マン同士も、みんな顔を合わせてるじゃないですか。
毎日顔を合わせてると、なんだかお互いが分かった気持ちになりますよね。
ちゃんと
「今どういう気持ちでいるか?」
という気持ちを表さない限り、気持ちって結構すれ違うものなんですよ。
さえ:気持ちがすれ違う……(笑)
木戸:うん……うん?
さえ:気持ちがすれ違うですよね?
木戸:そうそう。
今なんかニタっとしたのは何だったの?(笑)
さえ:気持ちがすれ違うというか、分かったつもりになっちゃいけないなと思って。
木戸先生と、さえも。
木戸:なるほどね(笑)
さえちゃんとは大丈夫、大丈夫(笑)
面白いもので、普段の何気ない会話の中で無意識に気持ちを喋ったり、無意識に気持ちを聞いたりしながら会話をしてる人がいるんですよ。
さえ:いわゆる日本人が得意としている
“俯瞰する”
ということですか?
木戸:俯瞰とかそういうことではなくて、そういう気持ちを無意識に口に出す人もいれば、出さない人もいるじゃないですか。
うまくいってる会社っていうのは、気持ちが自然に出るような会社の雰囲気があったりするんですよね。
さえ:気持ちを見せあうミーティングって、具体的にどんなことをするんですか?
リフォーム 契約率アップするミーティングの具体的な内容とは?
木戸:実際にこれをやった事例があるんですけども、
「この社員はもう辞めてもらった方がいい!」
と社長さんがすごく思ってたんですよ。
そういう相談があったんです、もう辞めてもらいたいと。
辞めてもらうのは簡単なことなので、
「1回ミーティングしましょうよ」
ということで気持ちを見せあうミーティングをやったんですよ。
そうしたら、実は辞めさせようと思ってた社員が、社内で誰よりも会社のことを考えてる人だっていうことが分かったんです。
途中で社長が、
「お前はそこまで会社のことを考えてくれてたのかっ……!」
と泣き始めてね。
そこから関係がものすごく良い会社になったんですよ。
具体的にどんなことをやるのかというと、もちろん今回相談のあった方は、契約率をアップしたいということで、ミーティングのテーマは
【契約率アップ】
ですよね。
契約率アップなんだけれども、社員にどういうミーティングをやるかということを言う時、
「【今はコロナで売上や契約率が落ちているから契約率をアップするためにはどうするか?】というミーティングをやります」
と言うのは、NGなんですよ。
まずこの
「どういうミーティングをやるか?」
というテーマ設定・文言が実はすごく重要なんですよね。
さえ:そうなんですか?
「売上・契約率が落ちているから、売上・契約率をアップするためにミーティングをします」
と言うのはダメだと言われたんですけど、どういう言葉に変えればいいんですか?
木戸:【この会社を、もっと働きやすい会社にするためにはどうしたらいいか】
さえ:働きやすくなる会社?
木戸:「今以上に働きやすい会社にするためには、どうしたらいいかを話し合うミーティングをやりましょう」
と。
受ける印象どう?
さえ:細かいことですけど、意見が言えそう。
だけど最初の
「契約率が落ち込んでるからどうやったら上がるか?」
と言われると、
「一生懸命やってるよ、こっちは!」
という気になる。
木戸:でしょう?
これが経営者と社員との気持ちの違いなんですよ。
社長としては今落ちてるんだから売上・契約率を戻して、戻せばみんなの給料も上がるし、
“結局はみんなのためなんだよ”
と思ってるんですよ。
だけど今、社員の気持ちを代弁してもらったように、
「俺たち下手くそだからなのかな?」
「欠けてるとこがあるからなのかな?」
「だからミーティングをやって何か指摘されるのかな?」
と構えちゃうでしょ?
ところが
「この会社をもっと働きやすい会社に」
と言うと、これは営業マンにフォーカスした意見ですからね。
出だしから気持ちが違うんですよね。
そこでみんながもっと、
【働きやすくするためにどうしたらいいか?】
という意見を出していくんですよ。
そこでルールを決めて。
「絶対反対はしない」
と。
リフォーム 契約率アップするミーティングの絶対ルール
さえ:出た意見に対しては、反対をしない。
木戸:絶対ルール。
「絶対否定しない」
このルールのもとにやっていきます、と。
最初はなかなか喋らなかった社員にも、ぐるぐる誰かが言ったことに対して
「どう思いますか?」
だとか、みんなの気持ちを聞いていくんですよ。
さえ:じゃあ一人ずつ意見を言ってもらうと。
木戸:そうそう。
それに対しては絶対否定をしないと。
社員からこうした方がいい、などの色々な意見が出てくる。
今度はそれに優先順位をつけるんです。
例えばアイデアが7つ出たとしますね。
そして
「この中で一番最初に手をつけたほうがいいと思うのはどれですか?」
というのをみんなにまた聞いていくんですね。
そんな話をした時、さっきの事例の話なんですけど、本当に社長がびっくりするような言葉が社員から出てきて、
「お前はそこまで会社のことを考えてくれてたのかっ……!」
社長の見えないところで実は一生懸命やってるということが分かった。
そういう風にみんなが意見を出して、みんなで決めた事っていうのは、動き始めるんですよ。
これが、社長が決めて
「これやれよ」
となると、何かやらされてる感があるじゃないですか。
自分たちでアイデアを出して自分たちで決めたってなると、みんな動き始めるんですよ。
さえ:では、社員教育のやり方としては、
気持ちを見せあうミーティングをする
具体的には、
「今以上に働きやすい会社にするにはどうしたらいいか?」
を議題にみんなの気持ちを見せあう
ルールとして「否定はしない」
優先順位を決めて、みんなで意見を出して、みんなで決めて、みんなで動く
ということでよろしかったでしょうか?
木戸:そうすればこのリフォーム会社も、絶対に契約率がアップするようなイメージがあります。
さえ:そうですね。V字回復できそうな気がしますよね。
木戸:みんなの気持ちを見ようとすることをやっていくと、絶対うまくいきますからね。
さえ:分かりました。
では次回ミーティングしましょう!木戸先生!
木戸:やりましょう、気持ちを見せあうミーティングを!
さえ:分かりました。
ありがとうございます!