商談をするとき、あなたは自分を隠そうとしていませんか?

こんにちは! 
夕食を作ると子供たちも手伝ってくれるようになったけど
注文がよく入るのが気になる、
木戸一敏です(;^_^A

前号のブログの続きです。

ある工務店の社長と
こんな話になりました。

どうして価格競争から脱出するためには、
会社のブランド力が必要。

しかし会社のブランド力があっても、
その会社には売れる営業マンもいれば
売れない営業マンもいる。

ということは、
売れる、売れない、を大きく左右するのは、
会社のブランド力とか、
会社で用意した営業ツールのクオリティよりも、
営業マン一人ひとりのヒト次第。

という結論に至り、
工務店社長は言いました。

「ようするに人間力を付けるしかないってことだね」

私の答えは
Noです。

もちろん人間力を付けようと努力するのは
素晴らしいことです。

人間力を付けることで
売れるようにもなるでしょう。

だからといって
今のままの自分では
売れないとは違うということです。

未熟な今のままの自分でも
売れるんです。

こう言い切れるのは、
20年前、私がやっとダメ営業マンから
卒業できたときの体験にあります。

当時、中学生向け教材の営業をしていた私は、
教育に関する仕事なので、
教育者らしくキチンとし
流暢に話ができないと売れない
と思い込んでいました。

しかし私は、
教育者らしくないし、
流暢に話すこともできません。

でも、何とかそのように見えるように
一生懸命、振る舞いました。

ところがどんなにがんばっても
売れません。

がんばれば、がんばるほど
さらに会話が続かなくなります。

そんな私を見かねた上司が言いました。

「お前、そんなに自分を作ってどうするんだよ。
 自分を隠そうとするんじゃなく
 自分を見せるんだよ」

私は上司のいう意味が
さっぱりわかりません。

「隠してるつもりはないですけど…」

「普段の木戸は、噛み噛みだし、
 『いやぁ~』とか『ん~』とか
 なんだか頼りない喋り方をするだろう。
 それが悪いんじゃなくて、
 その頼りない喋り方を隠そうとするから売れないだよ」

「えぇ?頼りない喋り方がいいということですか?」

「いいとか悪いじゃなくて、
 隠そうとする気持ちが売れなくしてるんだってこと」

上司の言うことが
よくわかりません。

でも上司は続けて言います。

「頼りない喋り方を隠して喋っていても
 実はバレバレでお客さんに伝わってるのは
 『この人は何かを隠している』ということ」

「はあ」

「でもお客さんは
 木戸が“自分の頼りない喋り方”を
 隠していることはわかないので
 『きっとこの人は私を騙そうとしているのが
 バレないようにしているんだ』と
 無意識で思ってしまうんだよ。
 そんな人の話を聞く気にならないだろう?」

「それはそうですけど…」

「だから、頼りない喋り方を隠そうとしないで、
 『いやぁ~』とか頭をポリポリ書きながら
 話をすればいいんだよ」

この上司のアドバスで、
今まで5分しか会話が持たなかったものが、
10分、20分、30分と続くようになり、
1週間後には1時間も会話ができるようになったんです。

そして私はやっと売れる営業マンの仲間入りを
果たすことができました。

人間力を付けるのには膨大な時間が掛かります。

でも、自分の至らないところを隠さず
今の自分を出すのは、
勇気さえ持つことができたら
今この瞬間からでもできることです。

▼今日の“みとめ”ポイント

『自分の至らないところを隠そうとしないで行動しよう』